きしめんと並んで名古屋グルメを代表する麺料理「味噌煮込みうどん」の歴史は古く、明治時代には一般家庭だけではなく、飲食店でも食べられるようになっていたといいます。
どこで食べようかと悩むほど、愛知県内にはたくさんの味噌煮込みうどん専門店がひしめいています。
こちらでは名古屋のソウルフード「味噌煮込みうどん」の特徴と、その起源をくわしく解説。また、名古屋に来たらぜひ行ってほしい名店の数々もご紹介いたします。
名古屋名物「味噌煮込みうどん」の名店10選!外さない人気のお店を厳選
名古屋に来たら必ず食べたい、赤味噌を使ったご当地グルメ「味噌煮込みうどん」。古くから地域の人に愛され、「名古屋めし」を代表するソウルフードです。 調査員F: …
目次
名古屋めし「味噌煮込みうどん」の特徴
味噌仕立てで作るうどんは日本各地にありますが、名古屋の『味噌煮込みうどん』は他の県で食べられている煮込みうどんとは少し違います。
土鍋で提供される熱々のうどんは、赤味噌特有の濃い色でとろみのあるスープの中で、コシの強い噛み応えのあるうどんが煮込まれているのが特徴です。
のせられている具は店によって特徴があり、シンプルなものから具だくさんのものまでさまざま。濃厚なつゆがからんだ麺と具は絶品です。
味噌煮込みうどんの味噌
日本各地で食べられている味噌には、仙台味噌や信州味噌などの「米味噌」、九州などでよく食べられる「麦味噌」、八丁味噌に代表される「豆味噌」の3種類があります。
名古屋の味噌煮込みうどんで使われるのは大豆を使った「豆味噌」で、他の味噌と比べて色が濃く、甘みは少ないもののコクのある濃厚な味わいが特徴です。
煮込むと香りが飛んでしまう米味噌などと違い、豆味噌は見込むほどにうま味が濃くなります。この豆味噌をベースに、他の味噌やみりん、砂糖などを出汁と合わせてつゆを作ります。この味噌自体、地域性の強いものになるので、味噌煮込みうどんは名古屋のご当地グルメの王道と言っても過言ではありません。
味噌煮込みうどんの出汁
味噌煮込みうどんの出汁には、ソウダガツオを使った香りが強い「そうだ節」、ムロアジを使った甘みのある「ムロアジ節」がよく使われます。
出汁の材料は店によって違いますが、香りの強い豆味噌(赤味噌)に負けないよう、数種類の節や昆布などを合わせてスープを作ることが多いようです。
豆味噌の濃い色でこってりしたつゆに見えますが、濃厚ながら意外にもさっぱりと出汁のきいた味に驚く人もいます。
味噌煮込みうどんの具材
味噌煮込みうどんの基本的な具材は、「油揚げ」「かまぼこ」「ネギ」です。この他に鶏肉を入れたり、卵を落としたりと店によってトッピングはさまざまです。
エビの天ぷらが入ったボリューム満点のうどんや、季節の味覚の「牡蛎」や「きのこ」を使った味噌煮込みうどんもあります。
白菜などの野菜がたっぷり入っていたり、とんかつがドンとのっていたりと、個性豊かなメニューから、好みの具の味噌煮込みうどんを見つけるのも楽しみのひとつです。
味噌煮込みうどんの麺
味噌煮込みうどんの大きな特徴の一つであるうどんは、一般的なうどんとは作り方が違います。
初めて味噌煮込みうどんを食べたときに、多くの人が驚くその麺の硬さにも、味噌煮込みうどんの美味しさの秘密が隠されています。
コシのある硬いうどん
初めて味噌煮込みうどんを食べたとき、うどんの硬さに驚く人が多いようです。中には「生煮えだ」とクレームになることもあるのだとか。
味噌煮込みうどんの麺は、一度茹でてからつゆの中に入れるのではなく、生のままつゆに入れて煮込みます。生麺から煮ることで、つゆに特有のとろみがつきます。
また熱々の味噌煮込みうどんは、すぐに食べきることができないため、最初は硬かった麺が食べ終わる頃にはやわらかくなるという変化も楽しむことができます。
普通のうどんと違う作り方
一般的にうどんを作るときには、小麦粉に水と塩を加えて作りますが、味噌煮込みうどん用の麺に塩は入れません。
生の状態から麺を煮込む味噌煮込みうどんは、煮ている間にうどんから塩分が溶けだし塩辛くなることを防ぐために、塩を入れずに麺を打ちます。
また塩を使わないことで硬い食感に仕上がり、火が通りにくい煮込みに適した麺になるといわれています。
味噌煮込みうどんといえば土鍋
味噌煮込みうどんといえば、土鍋で提供されることが一般的です。提供されてしばらくはグツグツと煮えているので、やけどに注意しながら食べなければなりません。
味噌煮込みうどん用の土鍋の蓋には穴が開いていません。調理のときには蓋をしないので通気口は必要ないそうです。この穴の開いていない蓋を取り皿にして食べるのも、味噌煮込みうどんの楽しみの一つです。
愛知県内には取り皿が用意されている店と、土鍋の蓋を取り皿の代わりにするスタイルの店があります。
味噌煮込みうどんのレシピ
味噌煮込みうどんは家庭でも楽しむことができる郷土料理です。スーパーで買い揃えられる食材だけで作ることができる為、ぜひ作ってみてください。
材料(2人分)
- ゆでうどん 2玉
- だし汁 500ml
- A赤みそ 大さじ3
- A砂糖 小さじ1
- 油揚げ 1枚
- とりもも肉 60g
- 卵 2個
- かまぼこ(赤) 40g
- ねぎ 20g
作り方・手順
- とりもも肉を小さく切り、油揚げはさっとゆでて油抜きし、短冊切りにする。
- かまぼこは半月型の薄切り、ねぎは斜め切りにする。
- 土鍋にだし汁を入れて火にかけ沸騰させる。
- 合わせたAと1を入れて煮立てる。
- 煮立ったらうどんを加えて5分ほど煮る。
- 2をのせて卵を割り入れ、蓋をしてひと煮立ちさせる。
レシピ参考:愛知県(https://www.pref.aichi.jp/shokuiku/shokuikunet/mind/recipe/recipe020.html)
味噌煮込みうどんはお土産としても人気!
味噌煮込みうどんはお土産でも人気です。人気店がお土産用を出しているので、選ぶ楽しさもあります。観光に来た方は、名古屋駅のグランドキヨスクが買いやすいのでおすすめです。また、山本屋本店など、店舗で販売されているものもあります。
諸説あり!味噌煮込みうどんの起源
味噌煮込みうどんの起源は、山梨名物の「ほうとう」ではないかといわれています。味噌で煮込む作り方や、麺に塩を入れないことなど、「ほうとう」と「味噌煮込みうどん」はよく似ています。
ほうとうが名古屋に伝わった時期については諸説あり、下記二つの説が有力のようです。
戦国時代に伝わったとされる説
一つ目は、武田氏滅亡の後、徳川に召し抱えられた旧武田家臣によって愛知に伝えられたとされる説です。
武田軍が陣中食として食べていた「ほうとう」の作り方が徳川に伝わり、三河で作られていた豆味噌を使って作られるようになったのが、味噌煮込みうどんの原点とされています。
明治時代に伝わったとされる説
二つ目の説は、明治時代の一宮市で繊維産業に従事する女性たちが「ほうとう」を作って食べていて、それが名古屋周辺に伝わったという説です。
野菜たっぷりの煮込みうどんが、名古屋で豆味噌を使って作られるようになり、味噌煮込みうどんとして広がったといいます。
どちらの説が正しいのかは分かりませんが、ほうとうに由来していることは間違いないようです。
「ほうとう」のようにたくさんの具が入った味噌煮込みうどんは、ご飯のおかずとして食べられることもあります。
味噌煮込みうどんを最後まで楽しむ食べ方・方法
味噌煮込みうどんと共に注文したいのがご飯です。濃厚なつゆが白いご飯によく合うので、うどんをおかずにご飯を食べる人もいます。
残ったつゆとご飯で「おじや」のように食べるのもおすすめ。ご飯がコクのあるつゆを吸って、最後の最後まで味噌煮込みうどんを堪能できます。
うどんのシメにご飯とチーズを入れたリゾットが食べられるお店もあります。チーズでさらに濃厚になる美味しさに大満足すること間違いなしです。
美味しい!「味噌煮込みうどん」名古屋のおすすめ店舗
ここでは、tabemaroがおすすめする「味噌煮込みうどん」のおすすめ店舗をご紹介します。観光客に人気の有名店、ミシュランに掲載されるような人気店、地元に愛される老舗まで網羅しています!
山本屋総本家
山本屋総本家 本家
- 味噌煮込みうどん
- 名古屋市
- 矢場町駅
Shop information
- 店名
- 山本屋総本家 本家
- 住所
- 〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄3-12-19
- 最寄駅
- 矢場町駅
- 電話番号
- 052-241-5617
- 営業時間
- 11:00~16:00(L.O.15:30)
- 定休日
- 火曜日・水曜日
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味噌にこみ たから
味噌にこみ たから
- 味噌煮込みうどん
- 名古屋市
- 大須観音駅
Shop information
- 店名
- 味噌にこみ たから
- 住所
- 〒460-0011 愛知県名古屋市中区大須2-16-17
- 最寄駅
- 大須観音駅
- 電話番号
- 052-231-5523
- 営業時間
- 11:30~14:45 17:00~19:00
- 定休日
- 木曜日 (18日・28日・祝日の場合は営業、水曜日に振替あり)
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岩正
岩正
- 味噌煮込みうどん
- 名古屋市
- 車道駅
Shop information
- 店名
- 岩正
- 住所
- 〒461-0003 愛知県名古屋市東区筒井1-12-17
- 最寄駅
- 車道駅
- 電話番号
- 052-935-3929
- 営業時間
- 11:00〜15:00
- 定休日
- 火曜日
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山本屋本店
山本屋本店 大門本店
- 味噌煮込みうどん
- 名古屋市
- 太閤通駅
Shop information
- 店名
- 山本屋本店 大門本店
- 住所
- 〒453-0811 愛知県名古屋市中村区太閤通6-5
- 最寄駅
- 太閤通駅
- 電話番号
- 052-482-2428
- 営業時間
- [月~金] 11:00~15:00(L.O.14:30) 17:00〜21:00(L.O.20:30) [土・日・祝] 11:00~21:00(L.O.20:30)
- 定休日
- 年中無休
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五城
五城
- 味噌煮込みうどん
- 名古屋市
- 伏見駅
Shop information
- 店名
- 五城
- 住所
- 〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄1-10-10
- 最寄駅
- 伏見駅
- 電話番号
- 052-204-1995
- 営業時間
- 11:00~15:30 (L.O.15:00)
- 定休日
- 日曜日・祝日
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めん処 角千
めん処 角千本店
- 味噌煮込みうどん
- 名古屋市
- 味鋺駅
Shop information
- 店名
- めん処 角千本店
- 住所
- 〒462-0016 愛知県名古屋市北区西味鋺5-106
- 最寄駅
- 味鋺駅
- 電話番号
- 052-902-5452
- 営業時間
- 11:00〜15:00 17:00〜20:30(L.O.20:00)
- 定休日
- 年末年始
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煮込みうどん 山本屋町田
煮込うどん 山本屋町田
- 味噌煮込みうどん
- 名古屋市
- 丸の内駅
Shop information
- 店名
- 煮込うどん 山本屋町田
- 住所
- 〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内2-8-27
- 最寄駅
- 丸の内駅
- 電話番号
- 052-222-2538
- 営業時間
- 11:00~15:00 17:30~22:00(L.O.21:30)
- 定休日
- 日曜日
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味噌煮込みうどん 大久手山本屋
味噌煮込みうどん 大久手山本屋
- 味噌煮込みうどん
- 名古屋市
- 吹上駅
Shop information
- 店名
- 味噌煮込みうどん 大久手山本屋
- 住所
- 〒464-0854 愛知県名古屋市千種区大久手5-9-2
- 最寄駅
- 吹上駅
- 電話番号
- 052-733-7413
- 営業時間
- 11:00〜21:00(L.O.20:00)
- 定休日
- 月曜日(祝日の場合は営業、翌日振替休業)
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角丸
角丸
- 味噌煮込みうどん
- 名古屋市
- 久屋大通駅
Shop information
- 店名
- 角丸
- 住所
- 〒461-0001 愛知県名古屋市東区泉1-18-33
- 最寄駅
- 久屋大通駅
- 電話番号
- 052-971-2068
- 営業時間
- [月~水・金] 11:00~15:00 17:00~19:00 [木] 11:00~15:00 [土] 11:00~14:00 ※公式Facebook要確認
- 定休日
- 日曜日・ 祝日
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お食事処 みよし
お食事処 みよし
- 味噌煮込みうどん
- 名古屋市
- 国際センター駅
Shop information
- 店名
- お食事処 みよし
- 住所
- 〒451-0042 愛知県名古屋市西区那古野1-13-3
- 最寄駅
- 国際センター駅
- 電話番号
- 052-551-0914
- 営業時間
- [月~金] 11:00〜14:00 17:00〜20:30 [日] 11:00〜14:00 17:00〜20:00
- 定休日
- 土曜日
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手打うどん高砂
手打うどん高砂
- 味噌煮込みうどん
- 名古屋市
- 築地口駅
Shop information
- 店名
- 手打うどん高砂
- 住所
- 〒445-0013 愛知県名古屋市港区港陽1-8-11
- 最寄駅
- 築地口駅
- 電話番号
- 052-661-5554
- 営業時間
- [木~土] 11:00~13:30 17:30~20:30(L.O.20:00) [火・水] 11:00~13:30 ※麺売切れ次第閉店
- 定休日
- 日・月曜日、火・水曜日の夜、12/30~1/4
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手打うどん 牛コロ 宮内
手打うどん 牛コロ 宮内
- 味噌煮込みうどん
- 名古屋市
- 志賀本通駅
Shop information
- 店名
- 手打うどん 牛コロ 宮内
- 住所
- 〒462-0858 愛知県名古屋市北区大蔵町22-2
- 最寄駅
- 志賀本通駅
- 電話番号
- 052-914-0144
- 営業時間
- [平日] 11:00~15:00 17:00~20:00 [土曜] 11:00~15:00
- 定休日
- 日曜日(月に一度臨時休業あり)
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ミッソーニ
ミッソ~ニ
- 味噌煮込みうどん
- 名古屋市
- 徳重駅
Shop information
- 店名
- ミッソ~ニ
- 住所
- 〒458-0817 愛知県名古屋市緑区鳴海町字諸ノ木2-2113
- 最寄駅
- 徳重駅
- 電話番号
- 052-877-5777
- 営業時間
- [月・木〜日] 11:00〜15:00(L.O.14:30) 17:30〜21:00(L.O.20:20) [火] 11:00〜15:00(L.O.14:30)
- 定休日
- 水曜日
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まことや
まことや
- 味噌煮込みうどん
- 名古屋市
- 川名駅
Shop information
- 店名
- まことや
- 住所
- 〒466-0842 愛知県名古屋市昭和区檀渓通4-14
- 最寄駅
- 川名駅
- 電話番号
- 052-841-8677
- 営業時間
- 11:00〜20:15(L.O.)
- 定休日
- 金曜日
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浅ひろ 本店
浅ひろ 本店
- 味噌煮込みうどん
- 名古屋市
- 上前津駅
Shop information
- 店名
- 浅ひろ 本店
- 住所
- 〒460-0011 愛知県名古屋市中区大須3-20-21
- 最寄駅
- 上前津駅
- 電話番号
- 052-241-5678
- 営業時間
- [火~金] 11:00~15:00 17:00~19:30 [土日] 11:00~15:30 17:00~19:30
- 定休日
- 月曜日(祝日の場合は翌日火曜日振替)
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【名古屋】熱々の煮込みうどんで身も心も温まる
味噌仕立ての煮込みうどんが、愛知で豆味噌と出会い独自の進化を遂げた「味噌煮込みうどん」。濃厚なつゆで煮込まれたコシのあるうどんは食べ応えがあり、満足すること間違いなし。
ぜひ名古屋で熱々の「味噌煮込みうどん」を楽しんでください。お好みの味噌煮込みうどんを見つけて、身も心もポカポカに温まりましょう。