寒くなると多くの人が食べたくなる料理の1つ「おでん」。練り物を中心に複数の具材を使用するおでんは、煮込み料理や鍋料理に分類される日本を代表する料理です。

一般的なおでんは、鰹節や昆布でとった出汁をベースに味付けされますが、名古屋のおでんは一味違います。名古屋グルメと言えば味噌をふんだんに使用した料理が有名ですが、なんとおでんも味噌ベース。

調査員F

「味噌おでん」と呼ばれる名古屋のおでんは他の名古屋グルメ同様、その他地域のものと比較しても一線を画しているのです。

こちらでは「味噌おでん」について、基本的な特徴や歴史から、間違いないおすすめ店舗まで紹介していきます。ぜひ最後までご覧ください!

目次

絶品!名古屋のおすすめ「味噌おでん」10選

まずはじめに名古屋の味噌おでんおすすめ店を一挙ご紹介。地元の方に愛される老舗有名店から、観光にもおすすめのカジュアルな居酒屋まで幅広くピックアップしています。

島正(伏見)

名古屋の味噌おでんを語るならまず外せないのが、中区伏見にある昭和24(1949)年創業の老舗「島正(しましょう)」。戦後に屋台「きむらや」として開店してから、行列のできる「どて焼き(味噌おでんの名古屋での呼び方)」名店として長く愛され続けています。

どて焼き盛り合わせ/1,320円

創業以来人気の看板メニュー「どて焼き」は、八丁味噌でじっくり煮込まれて真っ黒になった大根や玉子が。とくに大根はあく抜きに3日、味噌をしみこませるのに7日と仕込みに計10日もかけるそうで、名古屋伝統の味わいです。

どてめし小/550円

調査員F

ほろほろの牛すじをご飯にのせた「どてめし」もイチオシの逸品。お店はカウンターのみで席数も多くありませんが、回転も早めですよ。

島正

5.0
158
  • 味噌おでん
  • 名古屋市
  • 伏見駅

Shop information

店名
島正
住所
〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄2-1-19
最寄駅
伏見駅
電話番号
052-231-5977
営業時間
17:00~22:00
定休日
土曜・日曜日・祝日

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どてMANIA(伏見)

こちらも伏見にあるどて・味噌おでんの人気居酒屋。カウンターとテーブルがある店内はこじんまりとした空間ながら、お店の方も元気でアットホームな雰囲気が魅力。

どて盛り(味噌おでん)/1,518円

開店当初から継ぎ足しているという「どて盛り(味噌おでん)」は、具材が黒くなるまでよく煮込まれています。具材は牛すじ、大根、厚揚げ、こんにゃく、玉子というラインナップで、どれをとっても豆味噌のうまみがじゅわりと染み出します。

調査員F

使用している味噌は岡崎の老舗味噌蔵「カクキュー」の豆味噌。おでんのほかにもどて煮やどてオムレツなど、豊富などてメニューをぜひ堪能してみて。

どてMANIA

4.3
124
  • 味噌おでん
  • 名古屋市
  • 伏見駅

Shop information

店名
どてMANIA
住所
〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄2-1-12 ダイアパレス伏見 108
最寄駅
伏見駅
電話番号
052-211-7980
営業時間
11:30~13:30 ※日替わりランチ(1日30食限定)無くなり次第終了(12:30頃には無くなることが多い) 17:00~24:00(L.O.23:00)
定休日
土・日曜日

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山虎(名古屋駅)

山虎

4.5
149
  • 味噌おでん
  • 名古屋市
  • 名古屋駅

Shop information

店名
山虎
住所
〒450-6403 愛知県名古屋市中村区名駅3-28-12 大名古屋ビルヂング3F
最寄駅
名古屋駅
電話番号
052-583-8088
営業時間
[平日] 11:00〜15:00(L.O.14:30) 17:00〜23:00(L.O.22:00) [土・日・祝] 11:00〜23:00(L.O.22:00)
定休日
不定休(大名古屋ビルヂングに準ずる)

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のんき屋(名古屋駅)

のんき屋

3.8
88
  • 味噌おでん
  • 名古屋市
  • 亀島駅

Shop information

店名
のんき屋
住所
〒451-0045 愛知県名古屋市西区名駅2-18-6
最寄駅
亀島駅
電話番号
052-565-0207
営業時間
[月~木] 16:30~20:30(L.O.20:00) [金] 16:30~21:00(L.O.20:30) [土] 16:30~20:00(売切れ次第終了)
定休日
日曜日・祝日・GW・お盆・年末年始

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八幡屋(名古屋駅)

八幡屋 名駅本店

3.4
70
  • 味噌おでん
  • 名古屋市
  • 亀島駅

Shop information

店名
八幡屋 名駅本店
住所
〒451-0045 愛知県名古屋市西区名駅2-18-7
最寄駅
亀島駅
電話番号
052-571-3945
営業時間
[平日] 11:30〜13:00 17:00〜21:00 [土曜] 16:00〜20:00(材料なくなり次第閉店)
定休日
日曜日・祝日・GW・お盆・お正月

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おでん&ワイン カモシヤ(栄)

おでん&ワイン カモシヤ

4.0
179
  • 味噌おでん
  • 名古屋市
  • 栄駅

Shop information

店名
おでん&ワイン カモシヤ
住所
〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦3-16-8 森万ビル1F
最寄駅
栄駅
電話番号
052-963-6730
営業時間
16:00〜23:00
定休日
月曜日(変更の可能性があるため、公式Instagramを要確認)

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どて・串かつ ラブリー(栄)

どて・串かつ ラブリー

4.0
30
  • 味噌おでん
  • 名古屋市
  • 久屋大通駅

Shop information

店名
どて・串かつ ラブリー
住所
〒461-0005 愛知県名古屋市東区東桜1-9-1
最寄駅
久屋大通駅
電話番号
052-963-9023
営業時間
16:30〜23:00(L.O.22:00)
定休日
年中無休

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伍味酉 本店(栄)

伍味酉 本店

3.9
42
  • 味噌おでん
  • 名古屋市
  • 栄駅

Shop information

店名
伍味酉 本店
住所
〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄3-9-13
最寄駅
栄駅
電話番号
052-241-0041
営業時間
17:00〜翌5:00(L.O.料理翌4:00/ドリンク翌4:30)
定休日
年中無休(年に数日店舗メンテナンスにより休業)

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味噌煮込みうどん 大久手山本屋(吹上)

味噌煮込みうどん 大久手山本屋

3.5
57
  • 味噌おでん
  • 名古屋市
  • 吹上駅

Shop information

店名
味噌煮込みうどん 大久手山本屋
住所
〒464-0854 愛知県名古屋市千種区大久手5-9-2
最寄駅
吹上駅
電話番号
052-733-7413
営業時間
11:00〜22:00 (L.O.21:45)
定休日
月曜日(祝日の場合は営業の上、翌日振替休業)

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でーもん(金山)

でーもん

4.1
84
  • 味噌おでん
  • 名古屋市
  • 金山駅

Shop information

店名
でーもん
住所
〒456-0002 愛知県名古屋市熱田区金山町1-2-13
最寄駅
金山駅
電話番号
052-682-0888
営業時間
[月~木] 17:00~0:00(L.O.料理23:00/ドリンク23:30) [金・土・祝日前] 17:00~翌1:00(L.O.料理0:00/ドリンク0:30) [日・祝日] 16:00~23:00(L.O.料理22:00/ドリンク22:30)
定休日
年中無休

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豆味噌をベースに煮込んだ名古屋の「味噌おでん」

名古屋グルメに欠かせない要素の1つとして、岡崎市で作られる伝統調味料の「八丁味噌」があげられます。八丁味噌は岡崎市で作られた味噌だけが名乗ることを許されている名称であり、大豆と塩の味を原料に作られます。

豆味噌の1種である八丁味噌は最低でも1年以上、長くて3年程度熟成されてから市場に出回ります。そのため濃厚なコクと酸味、独特な渋みが特徴となっているのです。

そんな八丁味噌をベースに甘めの出汁で煮込まれた「味噌おでん」は、別名「味噌どて」とも呼ばれており、名古屋だけではなく愛知県全域で愛されています。

調査員F

通常のおでんとは違い、八丁味噌由来の真っ黒な出汁は見た目のインパクトも抜群。もちろん煮込まれた具材も、味噌由来の特徴的な色をしています。

「味噌おでん」は本来、大阪を中心に食べられていた牛すじ煮込みである「どて焼き」が変化し、現在の形になったと考えられています。その説を裏付けるように名古屋で「どて焼き」は「どて煮」と呼ばれ、それぞれ区別されていますが、基本的な味付けは同じ。提供するお店によっては「味噌おでん」も「どて煮」も区別していない場合もあるのです。

よく使われる具材

「味噌おでん」に使われる具材は、以下のようなものが一般的となります。

  • こんにゃく
  • 豆腐
  • 大根
  • たまご
  • 牛すじ
  • 角麩
  • さといも

提供するお店によっては焼き豆腐や厚揚げなどが含まれていたり、豚肉が入っていたりもします。

通常のおでんに使用されるちくわやはんぺんといった練り物、餅入り巾着、その他元々味が付いている具材は基本的には入れません。しかし、使用する具材も実際は店舗によって千差万別。練り物が使われている場合もある上に、ウインナーやマカロニといった変わり種を使用している店舗もあります。

調査員F

基本のおでんとどて焼きをベースにしながら自由にアレンジされ続けている点も、「味噌おでん」の魅力と言えるかもしれませんね。

味噌を後からつける「田楽」タイプも

味噌ベースの出汁で煮込むおでんだけではなく、昆布や鰹節といった通常の出汁をベースにしたおでんに、後から味噌を付けて食べるタイプも存在しています。

調査員F

土鍋などの中央に味噌ダレが入った味噌壺を配置し、その回りでおでんの具材を煮込んで作られます。そして取り分けた具材に、各自味噌壺から取った味噌で味を付けて食べるのです。

味噌の味付けは店舗や家庭によって様々ですが、基本的には八丁味噌をベースに砂糖やみりん、ごまなどを入れて作られます。

この食べ方は全国各地に郷土料理として残る「田楽」の食べ方と類似しており、「味噌おでん」の原型は後付けタイプだったと言われています。しかしながら現在では前述した、味噌ベースの出汁で煮込んだ「味噌おでん」が主流となっているのです。

コンビニおでんにも味噌が付いてくる?

コンビニおでんは全国の食文化に対応するために、それぞれの地域によって出汁の味付けを変えています。とあるコンビニチェーンでは、東海・中部地方は「ムロアジベースの出汁に牛と鶏の旨味を出した甘みとコクのある出汁」が提供されています。

調査員F

ムロアジとは名古屋グルメの「きしめん」の出汁にも使用されている魚。名古屋グルメに対応した味付けになっているんですね!

そして、コンビニおでんを購入すると辛子ではなく「味噌ダレ」が付いてくる程、名古屋のおでんに味噌は欠かせないものとなっているのです。

意外と知らない「おでん」の歴史

馴染み深い料理であるおでんの歴史は古く、室町時代にまで遡ります。豆腐などを串に刺した「焼き田楽」や「煮込み田楽」がおでんのルーツと考えられています。

そして江戸時代には田楽に味噌を付けた「味噌田楽」が庶民の間に広がり、江戸の名物として流行。その種類も豆腐だけではなくナスや里芋、こんにゃくなどと増えてきました。当時の大阪でも味噌を付けた「こんにゃく田楽」が流行し、江戸同様に多くの人々に愛される料理になっていたようです。

調査員F

その後、現在のように複数の具材を煮込む「おでん」へと移り変わった理由には諸説ありますが、江戸時代後期に現在の千葉県で醤油の醸造が盛んになったことが一説として唱えられています。

つまり関東地方を中心に現在のおでんの原型が現れたため、西日本を中心に「関東煮」と呼ばれていることが考えられます。このような歴史的背景を確認すると、おでんの味付けの原点は名古屋の「味噌おでん」同様、味噌味にあったことが分かりますね。

味噌の深い味わいが染み込んだ「味噌おでん」は絶品です!

名古屋で目にする「味噌おでん」はその見た目のインパクトとは裏腹に、味噌の深い味わいとコクが染み込んだ絶品です。店舗ごとに異なる具材や、おでん出汁のこだわりなども楽しめるので、飽きること無く味わえる料理となっています。

現在のおでんのルーツが味噌味であったことから、名古屋の「味噌おでん」はおでんの原点とも言える存在。そんな歴史も味わいも深い「味噌おでん」をぜひ食べてみてください!