3月といえば、ひな祭りの季節。

今回は、愛知で行われるひな祭りのイベントや展覧会をご紹介します。ひな祭りの季節になると、各地で様々な時代のお雛様がまちを彩る展示などが行われ、おでかけにもぴったり。ぜひ愛知のひな祭りを楽しんでください。

調査員F

2月から開催しているものも多数紹介しています!

目次

愛知・名古屋のひな祭り

3月3日はひな祭り。正式には桃の節句といい、ひな人形を飾って、女の子の幸せと健やかな成長を願う日です。

ひな祭りには、「ひなあられ」や「菱餅」、「ちらしずし」などがあることで知られていますね。

名古屋のひな人形

ひな祭りといえばひな人形。ひな人形は子どもたちを病気や事故から守ってくれるとされており、女の子が元気で幸せになることを願って飾ります。

「名古屋節句飾り」として伝統工芸品に指定されている名古屋のひな人形は、独特な特徴を持つことで知られています。

その特徴は「衣装から人形の手が出ていないこと」。100年以上前から名古屋で節句飾りが作られていたことの根拠にもなっている珍しいものです。

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現在は生産されていませんが、今回紹介する、徳川美術館で行われる雛まつりの展示で見ることができますよ!

名古屋のひなあられ

名古屋のひなあられ

ピンク、白、緑の色があり、それぞれ生命、雪の大地、木々の芽吹きと意味をもつひなあられ。子どもたちが健やかに育ってほしいという願いが込められています。

ひなあられには名古屋独特のものがあるのをご存じでしたか?関東ではお米型で甘いもの、関西ではまるくてしょっぱいものが知られていますが、名古屋には細長い形をしたものがあります。

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この細長くほんのり甘いひなあられが名古屋で昔から親しまれてきたもの。現在、スーパーなどで見かけることはほとんどありませんが、地域のおせんべい屋などで見かけることができます。

おこしもん/おしもんの文化

愛知には、桃の節句(ひな祭り)のおひなさまに飾られる郷土菓子として、「おこしもん」が知られています。

米粉をお湯で練り、木型に押し付けて型おこしをすることからおこしものと呼ばれるようになりました。祝い菓子なので、木型も鯛や宝船などの縁起のいいモチーフも多くありますね。

愛知のひな祭りイベント13選

それでは、2024年の愛知で行われるひな祭りのイベントを13ご紹介します。各地で行われるユニークなひな祭りをのぞいてみましょう!※それぞれのイベント詳細にジャンプするには、ページ上部の目次からどうぞ。

  • 【名古屋市ほか】第14回 福よせ雛
  • 【名古屋市】特別展 尾張徳川家の雛まつり
  • 【江南市】すいとぴあ江南 ひなまつり
  • 【みよし市】冬季企画展「第42回ひな人形展」
  • 【知多市】収蔵品展「桃の節句 ひなまつり展」
  • 【南知多町】旧内田家住宅「ひな人形展」
  • 【犬山市】第12回 犬山城下町おひなさまめぐり
  • 【瀬戸市】第23回 陶のまち 瀬戸のお雛めぐり
  • 【高浜市】人形小路 雛めぐり
  • 【岡崎市】旧本多忠次邸のひなまつり
  • 【豊田市】いなぶ旧暦のひな祭り2024
  • 【豊田市】中馬のおひなさん in 足助
  • 【田原市】田原市博物館 平常展「ひな人形と初凧展覧会」

【名古屋市ほか】第14回 福よせ雛

名古屋市では、一風変わったひな祭りイベントが開催されています。

平成23年に始まった「福よせ雛」は、家庭で事情があって手放さなければならなくなったお雛様を展示し、地域活性化に役立てようというプロジェクト。主婦によってはじめられたのだそうで、名古屋を含むいくつかの地域で開催されています。

人びとと地域をつなぐキューピッドとして生まれ変わったひな人形をぜひご覧ください。

第14回 福よせ雛 詳細情報

  • 開催期間:2024年1月15日(月)~4月15日(月) ※会場によって異なる
  • 開催場所:文化のみち二葉館、白鳥庭園、東山スカイタワーほか
  • 住所:会場によって異なる
  • 料金:無料

【名古屋市】特別展 尾張徳川家の雛まつり

名古屋市の徳川美術館では、特別展 尾張徳川家の雛まつりと題し、ひな祭りの時期に江戸時代から近代までの徳川家に伝わる雛飾りが展示されます。

江戸時代の姫君が所持していた有職雛(公家の装束を模して作られた雛人形)や豪華な雛段飾りなど華やぎに満ちた雛人形・雛道具を堪能することができます。

歴史を感じる、姫君が愛した雛人形にふれてみてはいかがでしょうか。

特別展 尾張徳川家の雛まつり 詳細情報

  • 開催期間:2024年2月3日(土)~4月3日(水)
  • 開催場所:徳川美術館
  • 住所:名古屋市東区徳川町1017
  • 開催時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 定休日:月曜日 ※ ただし2月12日(月)は開館、2月13日(火)は休館
  • 料金:【一般】1,600円 【高大生】800円 【小中学生】500円(企画展「ひなを楽しむ―旧家のひな飾り―」展と共通)

【江南市】すいとぴあ江南 ひなまつり

毎年、江南市のすいとぴあ江南で行われているひなまつりでは、ひな飾りの展示や筝や胡弓、篠笛の演奏会が行われたり、蚕のまゆでおひな様を作るまゆびな作りワークショップが開催されたりします。

エントランスホールにおひな様が勢ぞろいするひな飾りは、1月23日(火)から開催。ひと足早くひな祭りを楽しめます。

すいとぴあ江南 ひなまつり 詳細情報

  • 開催期間:2024年1月23日(火)~3月3日(日)
  • 開催場所:すいとぴあ江南
  • 住所:江南市草井町西200番地
  • 開催時間:7:00~22:00 ※イベントにより異なる
  • 定休日:毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)
  • 料金:無料

【みよし市】冬季企画展「第42回ひな人形展」

みよし市で行われる「ひな人形展」は、昭和57(1982)年11月の資料館開館以来行い今回で42回目を迎える展覧会。

江戸時代から平成時代にかけてのひな人形が展示され、地域や時代でのちがいを見ることができます。ひな人形を通して、うつりゆく時代に思いを馳せてみてください。

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2月3日から3月10日まで、市内3か所を巡るスタンプラリーなども開催していますよ。

冬季企画展「第42回ひな人形展」詳細情報

  • 開催期間:2024年1月27日(土)~3月17日(日)
  • 開催場所:みよし市立歴史民俗資料館
  • 住所:みよし市三好町陣取山44-1
  • 開催時間:9:00~16:30
  • 定休日:毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)
  • 料金:無料

【知多市】収蔵品展「桃の節句 ひなまつり展」

知多市で行われているひな祭りの展示では、江戸時代の親王飾りや昭和時代の御殿飾りなど、主に知多地方の家庭で飾られた様々な時代や形のひな人形を見ることができます。

関連イベントとして、小学生以下のお子さんが着物を羽織って記念撮影できる「お姫さまになろう」や、筝と尺八の演奏が行われる「まちかどコンサート」も開催されるので、ぜひ親子で参加してみてください。

収蔵品展「桃の節句 ひなまつり展」 詳細情報

  • 開催期間:2024年1月20日(土)~3月10日(日)
  • 開催場所:知多市歴史民俗博物館 特別展示室
  • 住所:知多市緑町12-2
  • 開催時間:9:00~16:30
  • 定休日:月曜日(祝日の場合、翌平日)
  • 料金:無料

【南知多町】旧内田家住宅「ひな人形展」

南知多町の内田佐七家と南阿知田教育委員会が所蔵する明治~平成期の雛飾りを展示するひな人形展。かつて内田家で飾られていたひな人形や町が所有している古いひな人形が並びます。

家屋に飾られた色とりどりのひな飾りを楽しんでみてください。

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愛知県内の博物館や資料館で行われるひなまつりスタンプ・シールラリーにも参加しています。

旧内田家住宅「ひな人形展」 詳細情報

  • 開催期間:2024年1月27日(土)~3月17日(日)の土日祝
  • 開催場所:旧内田家住宅(内田佐七家)、旧内田佐平二家住宅
  • 住所:知多郡南知多町大字内海字南側39・55番地
  • 開催時間:9:30~16:00 ※2月10日(土)~12日(月・祝)は、公開時間を19:00まで延長
  • 定休日:月曜日~金曜日(土日祝のみ開館)
  • 料金:大人300円(中学生以下は無料)

【犬山市】第12回 犬山城下町おひなさまめぐり

犬山の城下町をひな人形が彩る毎年恒例の「犬山城下町おひなさまめぐり」

展示される人形は、処分するのがしのびない、ということで市民から集められたものも多く、それぞれ子どもの成長を願う親族の心がこもった人形ばかり。

犬山ローレライ麦酒館 丸の内店

犬山のまち歩きや食べ歩きを楽しみながら、町家や観光施設に飾られたおひな様をめぐってみてください。

【2024年最新】犬山城下町食べ歩き18選!インスタ映えスイーツから名物グルメまで【食べ歩きマップつき】

愛知県犬山市には、国宝にも指定されている犬山城のおひざもとに広がる犬山城下町があります。伝統的なものからユニークなものまであるご当地グルメ、インスタ映えするス…

第12回 犬山城下町おひなさまめぐり 詳細情報

  • 開催期間:2024年2月10日(土)~3月10日(日)
  • 開催場所:旧磯部家住宅
  • 住所:犬山市犬山東古券72
  • 料金:無料

【瀬戸市】第23回 陶のまち 瀬戸のお雛めぐり

「せともの」の語源であり、やきもののまちとして知られる瀬戸市の街中をお雛さまが華やかに彩る「陶のまち 瀬戸のお雛めぐり」

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メイン会場はやきもののまち、瀬戸の観光拠点「瀬戸蔵」で、高さ4mの巨大ピラミッド型のひな壇「ひなミッド」が登場します。陶磁器やガラス細工を使った約800体もの創作雛は圧巻ですよ!

期間中はおひな様作り体験などのイベントに加え、各飲食店で限定のお雛ランチやスイーツが食べられます。ぜひ陶のまち瀬戸で、お雛めぐりを楽しんでみてください。

第23回 陶のまち瀬戸のお雛めぐり 詳細情報

  • 開催期間:2024年1月27日(土)~3月3日(日)
  • 開催場所:瀬戸蔵周辺
  • 住所:瀬戸市蔵所町1-1(瀬戸蔵)
  • 料金:無料

【高浜市】人形小路 雛めぐり

高浜市の吉浜駅周辺の地域には、「人形小路(にんぎょうこみち)」といわれる小さな散策路があり、古くから無形文化財に指定されている「吉浜細工人形」づくりが盛んな地域として知られています。

ひな祭りの時期になると、通り一帯が雛一色に変わり、江戸から明治・昭和から伝わる雛人形展示や福よせ雛が楽しめます。

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スタンプラリーなどイベントも充実。週末には一般応募の子どもたちが人形15人ぞろいとなって通りを闊歩する人気イベント「こども雛行列」が開催されますよ!

人形小路の近くには、東海最大級のひな人形専門店、吉浜人形の本店もあります。伝統が息づく人形のまちでおひなめぐりを楽しんでみてください。

人形小路 雛めぐり詳細情報

  • 開催期間:2024年2月17日(土)~3月3日(日)
  • 開催場所:人形小路一帯
  • 住所:高浜市屋敷町2-7-18
  • 開催時間:10:00~15:00
  • 料金:無料(一部有料)

【岡崎市】旧本多忠次邸のひなまつり

岡崎市では、3月3日の上巳の節句(桃の節句)に合わせて「旧本多忠次邸」におひなさまを飾るひなまつりイベントが開催されます。

ひな飾りは、忠次氏が娘さんのために用意した段飾りなど昭和の雰囲気を感じられるものも多数。愛知県内の博物館や資料館をまわる「ひなまつりスタンプラリー・シールラリー」にも参加しています。

ぜひ、昭和の洋館に遊びに来てみてください。

旧本多忠次邸のひなまつり 詳細情報

  • 開催期間:2024年2月6日(火)~3月10日(日)
  • 開催場所:旧本多忠次邸(東公園内)
  • 住所:岡崎市欠町足延40-1
  • 開催時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 定休日:月曜日(祝日の場合は翌日以降の最初の休日でない日)
  • 料金:無料

【豊田市】いなぶ旧暦のひな祭り2024

稲武地区では、先述した「福よせ雛」をはじめ、各家庭の守り雛、土でできた土雛など様々な種類のお雛様が展示されるひな祭りいなぶ旧暦のひな祭り2024が開催。

稲武のまちなかを散策しながらひな巡りを楽しむフォトラリーや内容は当日のお楽しみの雛マルシェ、福よせ雛を仕立てるワークショップなどのイベントも行われますよ。

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ひな祭り開催期間中に「とよたおいでんバス快速いなぶ」を利用すると、道の駅「どんぐりの里いなぶ」で温泉に入れるチケットがもらえちゃいます!

【愛知の道の駅 ぜんぶ調査してみた】第一弾 西三河編

愛知県の道の駅ぜぇ〜んぶ調査します! 一般道を走っていたりすると見かける、無料のパーキングスポット「道の駅」トイレだけでなく休憩所や売店などがあり、地元の野菜…

こちらのコラムで道の駅「どんぐりの里いなぶ」を紹介しています!

いなぶ旧暦のひな祭り2024 詳細情報

  • 開催期間:2024年2月3日(土)~4月3日(水)
  • 開催場所:道の駅「どんぐりの里いなぶ」周辺~飯田街道沿い(商店街)「どんぐり工房」、「稲武交流館」、「まちなか会場」
  • 住所:豊田市武節町針原15番地(どんぐり工房)

【豊田市】中馬のおひなさん in 足助

中馬のおひなさん in 足助は、豊田市・足助の古い町並みで行われるひな祭りイベントです。足助の街並みに並ぶ民家や商家に古くから伝わる珍しいひな人形が玄関先や店先に飾りつけられ、まち歩きを楽しむことができます。

中馬とは、江戸時代に伊那街道(飯田街道)で物資の運搬に従事した人びとのこと。交易都市として栄えた地域に残る昔ながらの風景もぜひ楽しんでみてください。

中馬のおひなさん in 足助 詳細情報

  • 開催期間:2024年2月10日(土)~3月10日(日)
  • 開催場所:足助重伝建の町並み一帯と香嵐渓
  • 住所:豊田市足助町宮平34−1(豊田市足助観光協会)
  • 開催時間:10:00~16:00
  • 料金:無料

【田原市】田原市博物館 平常展「ひな人形と初凧展覧会」

「渥美半島菜の花まつり」が見頃を迎える春の渥美半島でも、ひな祭りイベントが開催されています。

【田原市】渥美半島菜の花まつり2024特集!見どころやアクセス・開花情報を徹底レポート

渥美半島に今年も春がやってきました。 旅行にもぴったりな渥美半島では、メイン会場の伊良湖菜の花ガーデンを中心に1000万本を超える菜の花が一帯に咲き誇る「渥美…

田原市博物館では、3月3日の上巳の節句(ひな祭り)と5月5日の端午の節句(こどもの日)の時期になると珍しい文化財が展示されます。

田原の旧家に伝わるひな人形や田原凧保存会政策の初凧など、普段は見られない展示が盛りだくさん。子どもたちの健やかな成長をねがって作られた展示を通して、田原の魅力を再発見する機会になるかも♪

田原市博物館 平常展「ひな人形と初凧展覧会」 詳細情報

  • 開催期間:2024年2月10日(土)~4月7日(日)
  • 開催場所:田原市博物館 企画展示室1
  • 住所:田原市田原町巴江11-1
  • 開催時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 定休日:月曜日(祝日の場合はその翌日)
  • 料金:【一般】310円【小・中学生】150円

愛知のひな祭りを楽しもう

いかがでしたでしょうか。子どもたちの健やかな成長をねがう伝統行事・ひな祭り。家でひな人形を飾るおうちも多いかと思います。

今年は愛知で行われているひな祭りイベントに参加して、さまざまなおひな飾りや交流イベントを楽しんでみてください。