愛知県の北東部に位置する「設楽町」は、名古屋市から電車とバスを乗り継いで約2時間30分の場所にある町です。町内には、古い言い伝えの残る古刹や、県指定の天然記念物など、さまざまなスポットが存在しています。また、設楽町はジビエ料理が盛んな町としても有名です。
こちらでは、設楽町の特徴、名産品、観光地、ご当地グルメ情報をお届けします!
目次
設楽町の特徴・基本情報
- 【人口】約4千人
- 【面積】273㎢
- 【町の花】シャクナゲ
- 【町の木】ブナノキ
- 【町制施行日】1956年9月30日
- 【町役所所在地】〒441-2301 愛知県北設楽郡設楽町田口字辻前14
- 【公式HP】https://www.town.shitara.lg.jp/
設楽町は愛知県の北東部に位置する町です。面積の約90%を山林が占める山間の町で、周囲には美濃三河高原の豊かな自然が広がっています。
米、トマト、キャベツ、大根、茶などの生産が盛んで、名倉地区(旧名倉村)では牧畜も行われています。また「蓬莱泉」や「明眸」などの銘柄で知られる関谷醸造株式会社の日本酒も特産品として知られています。
さらに、毎年1月2日に白鳥神社で行われる「津具花祭」は、国の重要無形民俗文化財にも指定されている神事として有名です。鎌倉時代から室町時代にかけて山伏や修験者によって伝えられたとされ、無病息災、五穀豊穣、繁栄を願う祭りとして土地に暮らす人々に受け継がれています。
設楽町へのアクセス
最寄りの駅は隣接する新城市のJR飯田線「本長篠駅」です。本長篠駅までは豊鉄バス田口新城線が運行しています。
名古屋駅から公共交通機関を使っていく場合、名古屋駅から豊橋駅までアクセスし、豊橋駅からJR飯田線で本長篠駅まで行きます。そのあと、豊鉄バス田口新城線で設楽町へ。セントレアから向かう場合は、一度名古屋駅まで行き、そこからまた豊橋駅までアクセスするため、かなり時間を要します。
車移動で、ドライブと自然を楽しみながら向かうのがおすすめです。
設楽町のおすすめ観光地3選
古くから信仰を集める古刹や、土地の名産品を豊富に販売する施設、そして樹齢100年を超える古木を見ることもできる設楽町。
そんな設楽町の厳選おすすめスポットを3つご紹介いたします。
田峰観音(谷高山高勝寺)
田崎観音(谷高山高勝寺)は田峯城の守護のために創建されたお寺で、三河産観音の一つとされており、本尊には松芽観世音菩薩と十一面観世音菩薩が祀られています。
毎年2月にはお寺の境内の芝居小屋で、県の有形民俗文化財にも指定されている奉納歌舞伎が行われます。
昔、日光寺を再建する際に、地元の御林(江戸時代に幕藩領主の管理下にあった保護林)伐採が明らかになり、罪に問われることを恐れた住民たちが観音様に「祭りには必ず芝居を奉納するので助けてほしい」と願ったところ、大雪のおかげで代官が村に入れず、罪を逃れることができたという言い伝えが残っているそうです。
古くから受け継がれる地元の人々の信仰心を感じられるスポットです。
基本情報
- 住所:〒441-2221 愛知県北設楽郡設楽町田峯字鍛治沢14
- アクセス:JR飯田線「本長篠駅」降車→豊鉄バス「田口行」に乗り換えて「田峯」降車→徒歩約20分
- 公式HP:http://damine-kannon.jp/index.html
道の駅 アグリステーションなぐら
道の駅 アグリステーションなぐらは、静岡県の浜松市と岐阜県の高山市を結ぶ国道275号線沿いにある施設です。茶臼山の入口にあり、地元で収穫された新鮮野菜や手作りの郷土料理などを販売しています。
標高の高い設楽町は夏の高原野菜の山地としても知られ、シーズンには高原トマト、高原トウモロコシ、天狗なすなどが店頭に並びます。また、川魚加工品、米粉、お茶、えごま味噌、えごま生絞り油、鹿肉加工品、漬物、金山寺味噌などの特産品も豊富に揃っています。
さらに、併設の「アグリ食堂」では、地元のお母さんたちによる手作り惣菜の小鉢がついた「五平餅定食」を味わうこともできます。
基本情報
- 住所:〒441-2431 愛知県北設楽郡設楽町西納庫字森田32
- 営業時間:3月~11月 8:00~17:00/12月~2月 8:00~16:30
- アクセス:新東名高速道路「新城IC」より車で約1時間30分/東名高速道路「豊川IC」より車で約1時間20分
- 公式HP:https://aguristationnagura.jimdofree.com/
福田寺のイヌグス
福田寺のイヌグスは、設楽町役場の近くにある、愛知県の天然記念物に指定されているイヌグスの巨木です。ちなみに「福田寺」とついていますが寺の境内にあるわけではありません。
イヌグスは本来暖地性の植物であり、南朝鮮、台湾、中国大陸、国内では九州、四国、本州の海沿いに多く見られます。県内では渥美、知多、幡豆、宝飯といった海沿いの地方に多く、県の北東部に位置する設楽町にあって、さらに巨木にまで成長することは珍しいそうです。
現在は付近の火災が原因で根元が傷み、樹勢は衰えてしまいましたが、かつては幹周り11m、枝張り東西10m、南北9mの巨木であったと伝えられています。
基本情報
- 住所:〒441-2301 愛知県北設楽郡設楽町田口居立14-2
- アクセス:JR飯田線「本長篠駅」降車→豊鉄バス「田口行」に乗り換えて「田口」降車→町営バス「栄町」降車→徒歩約5分
- 公式HP:https://fukudenji0105.wixsite.com/fukudenji
設楽町の名産品
設楽町の名産品としては、以下の通りです。
- トマト
- トウモロコシ
- 天狗なす
- きのこ
- えごま
- 地酒(関谷醸造)
- 五平餅
- 猪鍋・ジビエ
- 川魚
- 段戸牛
- こんにゃく
中でもトマトの収穫量は、町内で栽培されている果菜類の中でも1位を占めます。しっかりとした肉質が特徴の「りんか409」や、皮が柔らかくゼリー部が少ない「ルネッサンス」といった品種が生産されています。
設楽町のご当地グルメは何がある?
豊かな自然に囲まれた設楽町では、山の幸を使ったジビエ料理が盛んです。特に、猪の肉を使った「イノシシ鍋」は設楽町の冬の味覚として親しまれています。野山を駆け巡って育った猪の肉はヘルシーで、豚肉とはまた違う旨味があり、一度食べたらやみつきになる美味しさです。
また、設楽町では鹿肉を使った料理も味わうことができます。高タンパクで低カロリーな鹿肉は、肉類の中でも栄養価が高いことで知られています。
町内には、猪肉・鹿肉を使った燻製やハムなどを取り扱う直売所や、地元の野菜とジビエ料理が食べられるお宿、鹿肉を7種類のスパイスと赤ワインで煮込んだ「しかカレー」を提供するペンションなどがあり、ジビエ料理を存分に堪能することができます。
しかし、「ジビエ料理」が設楽町のご当地グルメと呼ぶには、まだまだ取り扱い店舗数も少ない状態です。今後更に設楽町のジビエ料理が盛り上がり、地元ならではのグルメメニューが開発されることが期待されます!
設楽町に来たらヘルシーで美味しい「ジビエ料理」を食べてみよう!
秘境の気分を味わえる山間の町・設楽町。中でも「ジビエ料理」は、大自然に囲まれた設楽町だからこそ味わうことのできるご当地グルメです。
設楽を訪れる際には、ぜひヘルシーで美味しい「ジビエ料理」を味わってみてください。