愛知県の西三河地方に位置する刈谷市は、日本が世界に誇るトヨタグループの主要企業本社が置かれている、自動車工業都市となっています。

古くは土井氏二万三千石の城下町でしたが、現在では豊田市、名古屋市と合わせて中京工業地帯を構成する重要な工業都市へと変貌しました。

そんな刈谷市は歴史ある観光地から名産品、さらにはご当地グルメと様々な魅力を持っております。こちらでは刈谷市についての情報を余すところなくお伝えしていきます!

目次

刈谷市の特徴・基本情報

  • 【人口】約15万人
  • 【面積】50.39㎢
  • 【市の花】カキツバタ
  • 【市の木】クスノキ
  • 【市制施行日】1950年4月1日
  • 【市役所所在地】〒448-8501 愛知県刈谷市東陽町1-1
  • 【公式HP】https://www.city.kariya.lg.jp/

前述した通り、刈谷市は中京工業地帯を構成する工業都市であり、名古屋都市圏の中心市の1つにも指定されています。経済的にも大きく発展している地域ですが、その歴史は古く「刈谷」という地名は1409年に書かれた文書で初めて確認されています。

明治以降は東海道新幹線開通に伴う刈谷駅の建設や商業、酒造、蚕行など、幅広い業界の発達に伴い市域も拡大させていきました。そして学校施設、さらにはトヨタ自動車の源流企業である豊田自動織機の誘致成功によって、現在の刈谷市の基盤が整えられていきました。

現在でも市財政予算額の半分を、トヨタグループ企業からの税収が占めている状況。刈谷市は時代の変化に対応しながらも、巨大企業の誘致によって成長を遂げてきた地域だと言えるでしょう!

刈谷市へのアクセス方法

経済都市の一角を担うこともあり、刈谷市への鉄道アクセスは非常に良好だと言えます。名古屋駅からはJR東海道本線の新快速で、乗り換えなしで約20分で到着します。

JRと同じ駅の中に「刈谷市駅」という名鉄線もありますが、こちらは名鉄三河線といって、知立駅から高浜駅を通り、碧南駅まで走っています。刈谷市駅からは直接名古屋駅までは戻れないので、ご注意くださいね。

三河線は、三河ぶらり旅に是非ご利用ください。

知立市

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碧南市

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車の場合は国道1号線経由で名古屋から約50分、豊橋からは約90分程度と、愛知観光の一環として十分に訪問しやすい環境にあります。

刈谷市のおすすめ観光地3選

歴史もあり経済的にも発展した刈谷市には、魅力的な観光地が数多く存在しています。こちらではその中から、特におすすめしたいスポットを3つご紹介いたします!

楞厳寺(りょうごんじ)

楞厳寺(りょうごんじ)は1413年に利山和尚が開いたとされる、曹洞宗の禅寺です。さらに刈谷城を築いた水野家の菩提寺でもあり、まさに地域に根づいたお寺だといえるでしょう。

境内には水野家廟所、伝通院調度品を始めとした市指定文化財や、県指定文化財の絹本著色伝通院画像などが所蔵されています。徳川家康の生母である於大の方がたびたび参拝していたとも伝えられており、刈谷市だけではなく愛知県を代表するお寺です。

基本情報

洲原公園

洲原公園は、刈谷市に広がる洲原池を中心に広がる公園です。公園内には芝生公園や温水プール、テニスコートなど様々なアクティビティを楽しめるスポットが存在しています。さらに約420本のソメイヨシノが植えられており、春には素晴らしい景色を楽しめるでしょう。

公園近くには国の天然記念物の指定を受けているカキツバタ群落で有名な小堤西池があり、見頃のピークを迎える5月には多くの人手で賑わうことになります。洲原公園は地元民だけではなく、市外から訪れた人でも十分に楽しめる、自然豊かなスポットなのです!

基本情報

刈谷ハイウェイオアシス

刈谷ハイウェイオアシスは伊勢湾岸自動車道の刈谷パーキングエリアと、刈谷市の都市公園が隣接した施設です。中には人気店舗が軒を連ねており、様々なグルメを楽しめますよ!さらにはサウナやヨガを楽しめる「天然温泉かきつばた」や、新鮮な野菜や果物が購入できる市場などもあり、常に多くの利用客で賑わう人気スポットです。

ランドマークとして高さ60mの観覧車が存在しており、訪れた人達を楽しませています。

ほかにも多くのメディアで取り上げられる名物トイレなど、大人から子供まで楽しめる仕掛けが盛りだくさん。トヨタグループが中心となる刈谷市だけあり、自動車で訪れる施設が充実していることは納得かもしれませんね!

基本情報

  • 住所:〒448-0007 愛知県刈谷市東境町吉野55
  • アクセス:
    伊勢湾岸自動車道「刈谷ハイウェイオアシス」
    刈谷市公共施設連絡バス東(西)境線「刈谷ハイウェイオアシス」下車
  • 公式HP:https://kariya-oasis.com/

刈谷市の名産品

刈谷市は工業都市でありながら、農業も盛んな地域となっています。市街地の周辺には水田が広がっており、様々な品種のお米が収穫されています。

他にも野菜や果物、温室では観葉植物や鉢花の栽培も盛んです。収穫期には農家の庭先や畑で直売も行われますので、ぜひ確認してみてください!名産品の一例としては、以下のようなものがあげられます。

  • だいこん
  • すいか
  • ぶどう
  • いちじく
  • はくさい
  • お米

刈谷市のご当地グルメは何がある?

刈谷市には、現状「刈谷ならでは」というご当地グルメはありませんでした。しかし刈谷市にルーツのあるグルメとして「きしめん」が有名です!

愛知県を代表するご当地グルメとして「きしめん」は欠かせません。そんな有名グルメですが、実はそのルーツは刈谷市にあることをご存知でしょうか。

いもかわうどん(刈谷市)

その名を「芋川うどん」といい、この料理は古くは三河国芋川の名物であった平打のうどんを指します。芋川という地名は現在では刈谷市へと変化しましたが、料理名にその名を残すこととなりました。

江戸時代後期のある書物には、「江戸で平打ちうどんを『ひもかわ』と呼ぶ理由は、『芋川』がなまったものであり、名古屋では『きしめん』と呼ぶ」といった記述も確認されています。

さらに群馬県桐生市の名物である「ひもかわうどん」についても、「芋川うどん」が訛ったものであると伝えられています。

歴史的にもきしめんのルーツであることが明らかな「芋川うどん」ですが、実は明治時代に途絶えてしまいました。しかし、刈谷市の地域おこしグループが試行錯誤の上、2007年に復活させ、現在ではご当地グルメとして再び市内で食べられるようになったのです。

現在提供されている「芋川うどん」は地元の小麦を使用して、手打ちした平麺が特徴。スープも刈谷市のたまりしょうゆで仕上げるなどのこだわりを持っています。

きしめんの元祖「芋川うどん」が味わえる刈谷市

中京工業地帯の一角として、愛知だけではなく日本経済を支える刈谷市ですが、古い歴史を持っており数多くの観光地、名産品にも恵まれた地域となっています。

さらに全国的に有名な愛知グルメである「きしめん」のルーツと伝わる「芋川うどん」発祥の地であるなど、刈谷市は深く知れば知るほど魅力が深まりますね!名古屋からのアクセスも良好ですので、ぜひ少し足を伸ばして「芋川うどん」を味わってみてください!