愛知県の尾張地方に位置する「稲沢市」は、名古屋駅から約10分の好立地にあるベッドタウン。かつては尾張国の国衙(こくが/昔の政庁・役所を指す)として、尾張の中心でした。

古くから稲沢の地を見守ってきた尾張の総社・国府宮や、天下の奇祭で知られる「はだか祭」、全国一位の生産量を誇る「ぎんなん」など、見どころの多い町です。

近年は、愛西市にまたがる信長の生誕地・勝幡城も注目され、歴史ファンから熱い視線が送られています。2023年の暮れにはご当地グルメ「稲沢カレー」も誕生しました。

こちらではそんな稲沢市の特徴、名産品、観光地、ご当地グルメ情報をお届けします。

目次

稲沢市の特徴・基本情報

  • 【人口】約13万4千人
  • 【面積】79㎢
  • 【市の花】キク
  • 【市の木】クロマツ
  • 【市制施行日】1958年11月1日(昭和33年)
  • 【市役所所在地】〒492-8269 愛知県稲沢市稲府町1

 稲沢市は愛知県の尾張地方、濃尾平野の中央部に位置する街です。

稲沢の人気ゆるキャラ「いなっぴー」はだか祭を象徴するはちまきとふんどし姿

植木・苗木の栽培が盛んな地域として知られており、2005年(平成17年)に編入した旧祖父江町は全国一の銀杏の産地としても有名です。

名古屋市へのアクセスが良く、ベッドタウンとして発展してきた稲沢市には、大手流通企業のユニー、自動車部品メーカーのアイコクアルファ株式会社などが本社を置き、三菱電機、ソニー、明治、豊田合成、シャチハタ、日本メナード、オリエンタルといった企業も数多く進出しています。

市内には尾張大国霊神社(国府宮)、矢合観音、善光寺東海別院などの古刹もあり、尾張地方の人々の信仰を集めています。

稲沢市にゆかりのある歴史上の人物

織田信長

織田信長が生まれたのは、稲沢市と愛西市の間にある勝幡城と言われれています。(諸説あり)稲沢市内には勝幡城址があり、遺構はありませんが、碑石が鎮座してあります。

稲沢市出身の有名人

  • 金田正一 プロ野球選手
  • 清野菜名 女優
  • 生見愛瑠 モデル
  • 荻須高徳 洋画家

稲沢市を拠点とするスポーツチーム

  • ウルフドッグス名古屋 バレーボール(Vリーグ V1)
    本拠地:豊田合成健康管理センター
  • ソニーHC BRAVIA Ladies フィールドホッケー(HJL)
    本拠地:稲沢公園

稲沢市へのアクセス

稲沢市にはJR東海と名鉄名古屋本線の鉄道が乗り入れており、名古屋市をはじめとした大都市圏へのアクセスも良好です。JR東海道本線を使えば名古屋駅まで約10分で到着します。

名鉄 国府宮駅もあります。名鉄でも名古屋駅より11分と便利です。

名鉄 国府宮駅/名鉄名古屋駅から11分

高速道路は名神高速道路が利用可能です。

名古屋駅をはじめとした大都市圏に短時間でアクセスができ、鉄道路線、道路などの各種交通機関も揃っているため、観光で訪れるのにも便利な街と言えます。

稲沢市のおすすめ観光地4選

 名古屋市にほど近く気軽に訪れやすい稲沢市には、土地の歴史を感じさせる古い神社や雄大な自然公園、美しいイチョウ並木など、さまざまな観光スポットが存在しています。

平成20年に市制50周年を記念して「稲沢市の景観地50選」が選定されました。市民の投票によって決定した、豊かな景観、観光資源が多くあります。

ここでは稲沢市の厳選おすすめスポットを3つご紹介いたします。

尾張大国霊神社(国府宮)

尾張大国霊神社(国府宮)は、かつて尾張国が創始された際に創建された神社です。室町時代初期に建造された楼門と、江戸時代初期に建築された拝殿はともに国の重要文化財に指定されています。

本殿の近くには5個の自然石を円形に並べた「磐境(いわくら)」があり、神社が建立される以前の原始的な祭場のなごりを見ることができます。

毎年旧暦正月13日には、42歳と25歳の厄男を中心に、サラシのふんどしと白足袋だけを身につけた数千人の裸の男性が集まる「はだか祭」が行われ、熱い男たちの祭りを見ようと多くの観光客や参拝者でにぎわいます。

基本情報

  • 住所:〒492-8137 愛知県稲沢市国府宮1-1-1
  • 営業時間:社務所 9:00~16:00
  • アクセス:名鉄名古屋本線「国府宮駅」より徒歩約6分

サリオパーク祖父江

サリオパーク祖父江は、木曽川祖父江緑地、市営祖父江ワールドネイチャー緑地、国営木曽三川公園ワイルドネイチャープラザを合わせた愛称です。

5.7haの敷地内には、冒険広場、トリム広場、多目的広場、展望広場など複数の広場や、テニスコート、屋外プール、バーベキュー場などが設けられており、地元の住民だけでなく名古屋市からも多くの人々が訪れる人気のスポットとなっています。

毎年10月にはサンドアートの展示やワークショップなどのイベントが行われる「稲沢サンドフェスタ」が開催され、大迫力の大型砂像を見ようと大勢の観光客が訪れます。

基本情報

  • 住所:〒495-0001 愛知県稲沢市祖父江町祖父江鍋島132
  • 営業時間:
    4月1日~6月30日 9:00~17:00
    7月1日~8月31日 9:00~19:00
    9月1日~3月31日 9:00~17:00
  • アクセス:名鉄尾西線「山崎駅」より徒歩約50分

祖父江ぎんなんパーク

祖父江ぎんなんパークは、祖父江ぎんなんブランドのさらなる向上と「ぎんなん、歴史、健康」をコンセプトに整備された公園です。

園内には、祖父江町内で栽培されているイチョウの中でも代表的な品種である「久寿(きゅうじゅ)」「藤九郎(とうくろう)」「栄神(えいしん)」「金兵衛(きんべえ)」の4種をすべて見ることができます。

11月下旬の黄葉シーズンにはパーク全体が黄金色に染まり、イチョウ並木のトンネルの下を散策する人でにぎわいます。11月に開催される「そぶえイチョウ黄葉まつり」の期間中はライトアップも実施され、幻想的な雰囲気を味わうことができます。

基本情報

  • 住所:〒495-0002 愛知県稲沢市祖父江町山崎江代23-2
  • 営業時間:9:00~17:00(駐車場利用時間)
  • アクセス:名鉄尾西線「山崎駅」より徒歩すぐ

稲沢市荻須記念美術館

パリで活躍した稲沢市出身の画家・荻須高徳の作品を集めた美術館です。日本人の画家として、戦後はじめてフランスへの入国を許され、その後も長らくパリで活躍しました。

国内では文化勲章を授与されています。

稲沢市荻須記念美術館 基本情報・アクセス

  • 住所:〒492-8217 稲沢市稲沢町前田365-8
  • アクセス:
    【公共交通機関①】JR「稲沢」駅から『名鉄バス』利用「アピタ稲沢店」行き乗車「美術館・保健センター」バス停下車
    【公共交通機関②】名鉄名古屋本線「国府宮」駅から『名鉄バス』利用「アピタ稲沢店」行き乗車「美術館・保健センター」バス停下車
  • 駐車場:無料駐車場
  • 開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)/祝日の翌日(土日の場合は開館)/年末年始/はだか祭り当日/その他、展示替え時期
  • 入館料:一般 310円/高大生 210円/小中学生 50円

稲沢市の季節の風物詩

県内でも有数の名所:桜ネックレス 約1,400本の桜が迎えてくれます。
  • 祖父江町のイチョウ(11月下旬~12月上旬):祖父江町周辺、ぎんなんパーク他
  • はだか祭り(2月):国府宮、稲沢市内
  • いなざわ梅まつり(3月上旬):愛知県植木センター
  • 桜ネックレス(3月下旬~4月上旬):日光川桜づつみ小公園周辺
  • あじさい祭り(6月上旬~6月中旬):大塚性海寺歴史公園

稲沢市の名産品

稲沢市の名産品としては下記が有名です。

  • 祖父江銀杏
  • 銀杏ういろ
  • 銀杏きしめん
  • 国府宮もなか(扇月菓舗)
  • よりぼし漬
  • 羽二重餅(京菓子司 松屋長春)

中でも「祖父江銀杏」は稲沢を代表する名物の一つ。

市内の祖父江町は日本有数の銀杏の産地とされ、一万本を超えるイチョウの樹が点在しています。丸形で大粒の銀杏は味も抜群! 稲沢を訪れた際にはチェックしておきたい名産品です。

ご当地グルメ「稲沢カレー」が誕生!

2023年に誕生した「稲沢カレー」写真は名古屋文理大学の学生と共同で開発した和風カレー 提供【てっぱん茶屋】

稲沢市では、2022年よりご当地グルメのプロジェクトがはじまりました。1年を通して稲沢市に訪れたくなるような魅力的なご当地グルメを誕生させようと市民を巻き込んでスタートしました。

出たアイデアの中で、これだけのものが候補になりました。

  1. ギリシャグルメのまち・稲沢
  2. “稲沢的アフタヌーンティー”(いな活)のまちづくり
  3. 地元食材を使った「映える」“かきまし御飯”
  4. “1730円”で展開するジャンルレス稲沢メシ
  5. マニア向け“鉄道グルメ”
  6. みんな大好き カレーのまち・稲沢
  7. 稲沢市民のソウルフード“鶏のレモン煮”
  8. 地産地消“稲沢バーガー”

さまざまな分析や意見交換を経て「みんな大好きカレーのまち・稲沢」に決定し、ご当地グルメ「稲沢カレー」が誕生しました。

以下のリンクで稲沢カレーについて詳しく書いているので、ぜひご覧ください!

稲沢市内にはオリエンタルカレーでお馴染みの株式会社オリエンタルの本社があり、稲沢がカレーの町というのも納得です。

稲沢カレー

天下の奇祭・国府宮はだかまつりや、全国有数の銀杏の産地として知られる愛知県稲沢市。 稲沢市には、ご当地グルメ「稲沢カレー」があることをご存じでしょうか。 今回…

カレーパンやユニークなデザートも「稲沢カレー」

カレーと言えば、カレーライスをイメージしますが「稲沢カレー」はカレーが入っていれば、どんなメニューでもOK!カレーパンはもちろん、モンブランなどをはじめ、デザートにするお店、カレー鍋を提供するお店など個性豊かです。

「稲沢カレー」テイクアウト特集!華麗(カレー)なるまち稲沢をたべまわろう

愛知県稲沢市に2023年、新たに誕生したご当地グルメ「稲沢カレー」。グルメ自体にこと細かなフォーマットがなく、店舗ごとにさまざまな個性あふれるメニューが展開さ…

おすすめの「稲沢カレー」のお店

てっぱん茶屋 稲沢カレー研究所

てっぱん茶屋 稲沢カレー研究所

4.0
20
  • 稲沢カレー
  • 稲沢市
  • 国府宮駅

Shop information

店名
てっぱん茶屋 稲沢カレー研究所
住所
〒492-8213 愛知県稲沢市高御堂1-1-12 エクセランス内藤 1F
最寄駅
国府宮駅
電話番号
0587-21-8658
営業時間
【火~木】 11:30~14:00 17:30~21:00 【金~土・祝】 11:30~14:30
定休日
月曜日(祝日の場合は翌日)

情報は掲載時点の情報です。最新の情報は店舗へお尋ねください。

お宿 和陽館

お宿 和陽館

4.0
16
  • 稲沢カレー
  • 稲沢市
  • 稲沢駅

Shop information

店名
お宿 和陽館
住所
〒492-8142 愛知県稲沢市長野2-10-8
最寄駅
稲沢駅
電話番号
0587-23-5565
営業時間
[月~木・土・日]6:00~18:00 ※日曜日はランチ休み
定休日
金曜日

情報は掲載時点の情報です。最新の情報は店舗へお尋ねください。

名古屋市から電車で10分!稲沢市で自然や文化を楽しもう!

ここまで、稲沢市の基本情報やおすすめの観光スポット、グルメ情報を詳しく見てきました。

大都市のすぐ側にありながら、歴史を感じさせる古刹や美しい自然が楽しめる稲沢市は、観光スポットとしても魅力的な街です。名古屋から約10分の好立地にある稲沢市をぜひ訪ねてみてください。