愛知県の南は太平洋に面しており、知多半島と渥美半島に囲まれた三河湾からは豊富な海産物が獲れることで有名です。

そんな三河湾に浮かぶ、日間賀島という島をご存知でしょうか?

調査員F

日間賀島は名古屋から最も近い島と言われており、知多半島の先端に位置する師崎からわずか2km(高速船でわずか10分)の距離にあります。名古屋中心部からでも約1時間程度で到着できるアクセスの良さも魅力!

そんな日間賀島は三河湾に位置する島だけあり、豊富な海産物が有名。中でも「タコ」が名物になっており、別名「タコの島」と呼ばれることもあるくらい、タコ料理が名物となっているのです。

今回は、タコの島と呼ばれる日間賀島の名物「日間賀島タコ飯」について、その特徴からおすすめの店舗までご紹介。

名古屋から1時間で行ける、日帰りの島旅を満喫してみましょう!

目次

日間賀島で年中食べられる名物「タコ」

師崎港から高速船で10分で到着する「名古屋から最も近い離島」である日間賀島は、複雑な潮流と流れ込む矢作川の滋養豊かな淡水が生み出す、魚介類の宝庫として知られています。

なかでもタコとトラフグは名産地として知られ、港にはタコとフグをもじって「ようこそ多幸(たこう)と福(ふく)の島」と書かれていますね。

日間賀島のタコは1年中が旬!

島のいたるところにタコ漁に使われる「たこ壺」が

そんななか、特にたこが名物としてフィーチャーされる理由は、年中味わえるという点。

通常タコの旬は夏場と言われており、日間賀島でも夏になるとタコの供養と豊漁を祈願する「タコ祭り」が行われています。栄養豊富なタコは肝機能を高める効果や、疲労回復効果があることから、夏バテ予防に良いともいわれているのです。

しかし日間賀島ではタコ漁が年中行われており、季節を問わずに美味しくいただけます。

調査員F

日間賀島は伊勢にも近く、古都であった奈良にも近いといった地理的特徴を持ちます。古くから優れた漁師が集まり、漁業技術の発展も早かったため、現在でも年中通してタコ漁がおこなわれているんですね。

時期を問うこと無く美味しいタコを味わえる点は、日間賀島ならではの特徴だと言えるでしょう。

多幸(たこ)として島民から親しまれるタコ

古くからタコ漁が盛んで名物として扱われていたことから、タコは住民から「多幸(たこ)」と呼ばれ親しまれています。日間賀島の住人にとって、海から豊富に獲れるタコはまさに幸せを多く運んでくれる貴重な存在なんですね。

また日間賀島にある安楽寺には漁師の網に掛かった大ダコが阿弥陀如来像に絡みつき守っていたという言い伝えがあり、蛸阿弥陀如来がご本尊として祀られています。

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タコの絵が描かれた絵馬は「縁結びのタコ」として観光客にも人気♪

このように長年に渡って島民に愛され続けるタコは、日間賀島にとって無くてはならない存在になっているのです。

積極的なPR活動も実施

日間賀島は2023年現在、人口約2,000人に満たない小さな島ですが、愛知県の島の中でも観光客数はナンバーワン。タコを中心としたPR活動が功を奏していると言えるでしょう。

島の東港には「がっしー」、西港には「にっしー」というタコ壺のキャラクターがおり、多くの観光客を出迎えてくれます。さらにマンホールなど島の至るところにタコが隠れているなど、様々な楽しみ方ができるのです。

またYouTubeへの動画発信や漁業体験、離島の環境を活かしたスローライフの提供など、様々なPR活動によって注目を集めています。

タコ土産も満載!

多幸まんじゅう

旅行の楽しみの1つであるお土産も、日間賀島ではタコにちなんだ商品が多数並びます。自宅で簡単に「日間賀島タコ飯」が作れる商品はもちろん、タコやしらす、ミール貝が入ったガーリックソースなども存在しています。

また「多幸まんじゅう」という「タコ」を型どった人形焼なども、日間賀島を代表するお土産として大人気。家に帰ってからも日間賀島のタコを思い出して、幸せな気持ちになれるはずです!

日間賀島のタコを使ったご当地グルメ「日間賀島タコ飯」

そんな日間賀島のタコを美味しくいただけるご当地グルメが「日間賀島タコ飯」。日間賀島に古くから伝わる郷土料理であり、素材の味をしっかりと味わえるタコ入りの炊き込みご飯です。

日間賀島周辺で獲れる「地ダコ」を使用し、基本的には生ダコを利用することが一般的。しかし生ダコの入手は簡単ではないため、場合によっては蒸しダコを利用することもあるそうです。

栄養満点!「日間賀島タコ飯」の特徴

通常の具材はタコのみとシンプルに作られますが、中にはにんじんを一緒に炊き込み、最後に小ねぎをちらす場合や、ニンニクを入れてイタリアン風にしたアレンジなども豊富に存在しています。

調査員F

基本的に作り方は至ってシンプル。米を洗った後、ぶつ切りにしたタコを入れ、醤油と酒で下味を付けて土鍋で炊くのみで完成します!

具材の種類が少ない「日間賀島タコ飯」ですが、タコに含まれるビタミンEやB12、さらにはナイアシンが豊富に含まれています。また米にはミネラルが豊富に含まれているため、副菜で野菜などをセットにすれば、栄養バランスの良い1食になりますね。

起源は漁師飯!「日間賀島タコ飯」の発祥

「日間賀島タコ飯」は、漁師が釣ったタコを船の上でぶつ切りにし、そのままお米と炊き込んで食べた、いわゆる漁師飯が起源だといわれています。類似した例は全国にも存在しており、愛媛県、香川県、広島県といった瀬戸内海地域を中心によく食べられていたようです。

また知多半島の南部では古く、半夏生(はんげしょう)と呼ばれる夏至から数えて11日目にタコを食べる習慣がありました。この日は農家にとって田植えを終わらせる目安として重要な日であったため、タコの吸盤にあやかって苗がしっかりと根を張るようにという願いを込めてタコが食べられていたんですね。

前述したように、タコには疲労回復効果が期待できることから、夏の暑い時期を乗り切るといった意味でも重宝されたはず。このように日間賀島のタコは古くから漁師、農家を支えており、現在までも続いているのです。

「日間賀島タコ飯」のおすすめ店舗4選

乙姫

「乙姫」は日間賀島西港からすぐのところにある人気店。2階は民宿になっており、泊まりがけでも日間賀島の海の幸を満喫できます。

「たこめし」は定食スタイルでの提供。風味豊かなたこの出汁がごはんにしみ出して味わい深い一品です。

乙姫

4.3
62
  • 日間賀島タコ飯
  • 南知多町
  • 日間賀島西港

Shop information

店名
乙姫
住所
〒470-3504 愛知県知多郡南知多町日間賀島西港
最寄駅
日間賀島西港
電話番号
0569-68-2107
営業時間
11:30〜14:30
定休日
不定休(要店舗確認)

情報は掲載時点の情報です。最新の情報は店舗へお尋ねください。

KITCHEN macha

オレンジ色の外観が印象的なおしゃれな島レストラン「KITCHEN macha」は、新鮮素材を使ったオーナーこだわりの和洋折衷料理が楽しめるお店。

オーソドックスなタコ飯のほかに、衣づけされたタコ飯のおにぎりがカラッと揚げられた「ガーリックたこ飯ボール」も。ケチャップでいただくにんにく風味のたこ飯です。

KITCHEN macha

3.8
2
  • 日間賀島タコ飯
  • 南知多町
  • 日間賀島西港

Shop information

店名
KITCHEN macha
住所
〒470-3504 愛知県知多郡南知多町日間賀島西浜2
最寄駅
日間賀島西港
電話番号
0569-68-3113
営業時間
9:30~17:00
定休日
火曜日(臨時営業有り)

情報は掲載時点の情報です。最新の情報は店舗へお尋ねください。

島バル daitome

こちらも日間賀島西港からすぐそばにあるお店。カウンターとテラスつきの店内で豊富なドリンクと新鮮素材のタコ料理が楽しめます。

たこの旨みがつまったタコ飯はおにぎりスタイルでの提供。テイクアウトして海で食べるのもおすすめです♪

島バル daitome

4.2
2
  • 日間賀島タコ飯
  • 南知多町
  • 日間賀島西港

Shop information

店名
島バル daitome
住所
〒470-3504 愛知県知多郡南知多町大字日間賀島字西浜11
最寄駅
日間賀島西港
電話番号
0569-68-3006
営業時間
【平日】9:30~16:00(L.O. 15:30) 【土日祝】9:00~16:30(L.O. 16:00)
定休日
水曜日

情報は掲載時点の情報です。最新の情報は店舗へお尋ねください。

たいかいろう 東店

「たいかいろう 東店」は日間賀島東港すぐにあるお店。タコ飯は釜に入っており、注文してからテーブルで炊き上げるスタイルです。

タコはぶつ切りの足がたくさん入っており、お米と一緒に食べるたびにうまみが口に広がります。釜で炊いているためごはんもおこげができて◎。

たいかいろう 東店

3.4
64
  • 日間賀島タコ飯
  • 南知多町
  • 東港

Shop information

店名
たいかいろう 東店
住所
〒470-3504 愛知県知多郡南知多町日間賀島東港
最寄駅
東港
電話番号
0569-68-3773
営業時間
11:00~14:30(L.O.14:00) 17:30~20:00(L.O.19:30)
定休日
不定休

情報は掲載時点の情報です。最新の情報は店舗へお尋ねください。

美味しい「日間賀島タコ飯」を食べて「多幸」になろう!

名古屋から約1時間でアクセスできる日間賀島の名物、「日間賀島タコ飯」を紹介しました。

日間賀島では旬を気にすることなく、いつ訪れても美味しいタコが迎えてくれます。名古屋からのアクセスも良好ですので、旅行の合間にも気軽に足を運べるのではないでしょうか。

ぜひ美味しい「日間賀島タコ飯」を現地で食べて「多幸」になってください!