愛知県の知多半島に位置する「常滑市」は、日本六古窯の一つである「常滑焼」の生産地として、古くから窯業の町として栄えてきました。街並みもどこかノスタルジックで、美しく、観光客からも人気です。

こちらでは常滑市の特徴、名産品、観光地情報をお伝えします。おすすめの観光スポットも

目次

常滑市の特徴・基本情報

  • 【人口】約5万7千人
  • 【面積】55㎢
  • 【市の花】サザンカ
  • 【市の木】クロマツ
  • 【市制施行日】1954年4月1日
  • 【市役所所在地】〒479-8610 常滑市飛香台3-3-5

常滑市は知多半島西岸の中央部に位置し、西側は伊勢湾に面しています。市街地の大部分は海沿いの丘陵地に広がっており、伊勢湾の海上埋め立て地には中部国際空港(セントレア)があります。

中部国際空港(セントレア)

常滑市では古くから窯業が盛んで「常滑焼」は日本六古窯(常滑、瀬戸、越前、信楽、丹波、備前)の中でも最も古く規模が大きいとされています。明治時代以降は土管やタイルなどの生産も盛んに行われており、便器などの衛生陶器の分野で国内2位のシェアを誇る株式会社LIXIL創業の地としても知られています。

 旧市街には窯業で栄えた昔ながらの町並みが今も残っており、人気の観光スポットとなっています。2017年(平成29年)4月には「きっと恋する六古窯ー日本生まれ日本育ちのやきもの産地ー」として、常滑焼、常滑の陶器の生産用具・製品、連房式登窯、無形文化財常滑焼の制作技術、やきもの散歩道と文化的景観などが日本遺産に登録されました。

常滑市へのアクセス

常滑市には名鉄線が乗り入れており、名古屋市をはじめとした大都市圏へのアクセスも良好です。名鉄常滑線を利用すれば名古屋駅まで約35分で到着します。高速道路は知多横断道路、中部国際空港連絡道路などが利用可能です。

市の西部にある伊勢湾の海上埋立地には中部国際空港(セントレア)があり、数多くの国際線・国内線が就航しています。

大都市圏に短時間でアクセスができ、空港、鉄道路線、道路などの各種交通機関も揃っているため、日本全国からアクセスしやすい街と言えます。

常滑市のおすすめ観光地3選

大都市圏からもアクセスがしやすく、観光に訪れやすい常滑市。歴史を感じさせる町並みやグルメを楽しめる施設など、様々な観光スポットが存在しています。

そんな常滑市の厳選おすすめスポットを3つご紹介いたします。

めんたいパークとこなめ

めんたいパークとこなめは、明太子の老舗として知られる「かねふく」が運営する、明太子専門のテーマパークです。東海三県で唯一のパークとして、多くの観光客が訪れる人気スポットとなっています。

 館内の「明太子ミュージアム」では、明太子の歴史や作り方を映像、ゲーム、資料などを通じて学ぶことができます。

明太子工場の見学も可能です。原料の下ごしらえ、漬け込み、熟成、計量、整形、包装など、明太子が製造される過程を無料で見ることが可能です。

館内にはフードコーナーも併設されており、ジャンボサイズの「明太子おにぎり」や、独特のプチプチ食感がクセになる「明太子ソフトクリーム」、明太子がたっぷり入った「明太パスタ」などが食べられます。

出来上がったばかりの明太子を買うことも可能です。「できたて明太子」「いわし明太(生タイプ)」「明太子あらびきソーセージ」「明太しゅうまい」など、お土産にぴったりの商品が多数販売されています。

基本情報

  • 住所:〒479-0882 愛知県常滑市りんくう町1-25-4
  • 営業時間:平日 9:30~17:30(予約の場合9時~入店可)/土日祝日 9:00~18:00
  • アクセス:名鉄「常滑駅」より徒歩約10分

やきもの散歩道

やきもの散歩道は、旧市街に残る窯業集落一帯を巡る観光モデルコースの名称です。全長1.5kmほどの道沿いには煙突、窯、工場などの歴史的産業遺産が数多く残されており、ノスタルジックな感覚を味わうことができます。

このエリアには現在も多くの作家や職人が住んでおり、近年はおしゃれなギャラリーやカフェ、雑貨店なども増加しています。やきもの愛好家だけでなく、レトロな建物や風景の写真を撮りにくる人、若い女性やカップル、家族連れなど、幅広い世代の観光客が訪れる人気のスポットです。

基本情報

  • 住所:〒479-0836 愛知県常滑市栄町
  • アクセス:名鉄「常滑駅」より徒歩約7分

INAXライブミュージアム

INAXライブミュージアムは株式会社LIXILが運営する企業博物館です。敷地内には6つの施設があり、土とやきものが織り成す世界を体感することができます。

かつて土管やタイルなどを焼いていた「窯のある広場・資料館」の建物は1921年(大正10年)に建築され、資料館と煙突は1997年(平成9年)に国の登録有形文化財に登録されました。窯でやきものが焼かれる様子をプロジェクションマッピングで再現するなど、臨場あふれる展示が楽しめる施設として人気です。

「陶楽工房」ではモザイクアート体験やタイル絵付け体験などの教室を開催。旅の思い出に自分だけのオリジナル作品を気軽に作ることができます。SNSでは、光どろだんごが有名です!

基本情報

  • 住所:〒479-8586 愛知県常滑市奥栄町1-130
  • 営業時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 休館日:水曜日(祝日の場合は開館)/年末年始
  • アクセス:名鉄「常滑駅」より徒歩約23分

常滑市の名産品

常滑市の名産品は以下が有名です。

  • 常滑焼
  • イチジク(桝井ドーフィン)
  • イチゴ(豊の香)
  • 海苔
  • せらっ娘
  • 朱泥おこし

中でも、常滑名産の「朱泥焼」にちなんで作られた「朱泥おこし」は、添加物を一切使用しない自家製のあんが絶品の、地元の人たちに親しまれている銘菓です。

常滑市のご当地グルメとは?

常滑市には、現在「常滑市ならでは」と言えるご当地グルメが存在していないようです。しかし、常滑市は愛知県の中でも飛騨牛やあわびなど高級な食材が多く取れることから、その土地ならではの素材や文化が多く存在していると思われます。

そのため、今後常滑市においてこのような特産品を用いたご当地グルメが開発されることを期待します。

窯業の歴史を感じられる街・常滑でノスタルジックな一日を

ここまで、常滑市の基本情報やおすすめの観光スポットを詳しく見てきました。窯業が栄えた昭和初期の町なみが色濃く残るノスタルジックな町・常滑。町歩きを楽しむもよし、やきものを見るもよし、自分なりのスタイルで楽しんでみて下さい。