国内有数の芸術大学「愛知県立芸術大学」を有し、古くから多くの芸術家を排出している愛知県には、個性的な美術館が多くあります。

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日常の喧騒から離れ、静かに作品と向き合う貴重な時間が過ごせる美術館。好きな作品を見つければ、自分の中の意外な感性に出会って驚くことも・・

この記事では、愛知県内でアート作品が楽しめる美術館を16か所厳選。開催中・近日開催の注目の展覧会・企画展情報もあわせて紹介します。

愛知の美術館で素敵な作品に触れ、ぜひ有意義な時間を過ごしてください。

目次

名古屋市美術館(名古屋市中区)

建築家・黒川紀章の代表作として名高い美術館

まずは名古屋エリアの美術館をご紹介。名古屋出身の建築家・黒川紀章氏により設計された名古屋市美術館は「歴史と未来」をテーマに、西欧の建築様式と日本の伝統技法が取り入れられたデザインになっています。 

館内には郷土出身の作家の作品を中心に、「エコール・ド・パリ」、「メキシコ・ルネサンス」、「現代美術」、「郷土の美術」の4つの収集方針に基づいて集められた作品が、およそ5,000点収蔵されています。

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ミュージアムショップでは、有名作品のポストカードや書籍、名画をモチーフにしたユニークな雑貨などが販売されています。他では買えない珍しいアイテムを探してみましょう。

特別展「空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン」


ジャン=ミッシェル・フォロン(1934~2005)はベルギーを代表するアーティストの1人で、柔らかな色彩で描き出される詩情豊かな世界が魅力です。アメリカの『ザ・ニューヨーカー』や『タイム』誌に掲載されたことをきっかけに世界的に人気を博しました。

今回の「空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン」はおよそ30年ぶりとなる日本での回顧展で、東京・名古屋・大阪を巡回します。ドローイング・水彩画・ポスター・彫刻・写真・オブジェ・アニメーションなど約230点の作品を通じて、彼が作品にうつした謎を読み解く空想旅行に出かけてみてはいかがでしょうか。

  • 開催期間:2025年1月11日(土)~3月23日(日)
  • 観覧料:一般1,800円、高大生1,000円 中学生以下無料

名古屋市美術館 基本情報

  • 住所:名古屋市中区栄二丁目17番25号(芸術と科学の杜・白川公園内)
  • アクセス:地下鉄東山線「伏見駅」より徒歩5分
  • 開館時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)毎週金曜日は~20:00まで(入場は19:30まで、祝日の場合は除く)
  • 休館日:月曜日(祝日の場合は直後の平日)、年末年始、臨時休館あり
  • 入場料:[常設展]一般 300円、大・高生 200円、中学生以下無料

松坂屋美術館(名古屋市中区)

ショッピングのついでに立ち寄れる美術館

松坂屋名古屋店の南館7階に位置し、買い物ついでに気軽に立ち寄ることができる松坂屋美術館。所蔵品は持たず、年間を通して国内外の絵画、工芸、アニメーションなど幅広い展覧会を実施しています。

展覧会「東叡山寛永寺根本中堂天井絵奉納記念 手塚雄二展 雲は龍に従う」

12月から開催される展覧会は「手塚雄二展 雲は龍に従う」。1953年神奈川に生まれ、東京藝術大学を卒業したのち39歳の若さで日本美術院同人に推挙されるなど、早くから画壇の中枢で活躍を続けてきた手塚の重要作品を展示します。

見どころは、2025年の奉納に先駆けて披露される6×12メートルの長大な寛永寺根本中堂の天井絵。数百年の時を経た天井版に直接描かれる絵は、旧材を活かした「古」と「今」をつなぐ試みです。手塚が描く、神聖かつエネルギッシュな2頭の龍をぜひご覧ください。

  • 開催期間:2024年12月7日(土)〜25日(水)※会期中無休
  • 開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館30分前まで
  • 観覧料:【当日券】一般800円、高・大生600円 中学生以下無料

松坂屋美術館 基本情報

  • 住所:名古屋市中区栄3-16-1 松坂屋名古屋店 南館7階
  • アクセス:市営地下鉄「矢場町」駅直結
  • 休館日:松坂屋休業日
  • 料金:企画展により異なる

徳川美術館(名古屋市東区)

日本最大規模の大名伝来家宝所蔵

徳川美術館には、徳川家康公の遺品を中心にした「大名道具」がおよそ1万点収蔵され、国宝や重要文化財にあたる名品の数々が集められています。

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昭和10年に完成した本館は国の有形文化財に登録されており、1年を通してさまざまなテーマの特別展や企画展示が行われています。

名古屋城をモチーフにして建てられた新館は、きらびやかな二の丸御殿を部分的に再現した空間を筆頭に、大奥で使用された名品が見られる華やかな展示室など見どころが満載です。

企画展「めでたきかなお正月」

徳川園では、2025年の新年を飾るお正月にフィーチャーした企画展が開催。「めでたきかなお正月」では、日本人が古くから行ってきた最も大切な年中行事であるお正月にどのような期待や祈りが込められてきたか、作品や資料をもとにひもときます。

新年を寿く、日本の伝統文化をぜひ楽しんでみて。

  • 開催期間:2025年1月4日(土)~1月26日(日)

徳川美術館 基本情報

  • 住所:名古屋市東区徳川町1017
  • 開館時間:10:00~17:00 (入館は16:30まで)
  • 休館日:月曜日(祝日の場合は直後の平日)、年末年始、臨時休館あり
  • 入場料:一般1,400円、大・高生 700円、中学生以下 500円

愛知県美術館(名古屋市東区)

20世紀を中心に国内外の幅広いコレクションを所蔵

オアシス21に隣接する愛知芸術文化センターの10階にある美術館。ゴーギャンやピカソ、マティスなどモダニズム作家の作品のコレクションに加え、日本における近代洋画の先駆者である黒田清輝や高橋由一なども所蔵しています。

企画展「パウル・クレー展-想像をめぐる星座」

2025年最初の展覧会は、20世紀に活躍し、シュルレアリスムや抽象表現主義などその後の芸術運動や現在のデザインシーンにも影響を与える画家「パウル・クレー」に焦点をあてた「パウル・クレー展-想像をめぐる星座」。

叙情性をもった、どこかナイーブな作風が人気のクレー。当展覧会では、人生の根源的な悲劇性と向き合いながら抽象のなかに生命のエネルギーを描き出した作品群を歴史歴な文脈に置くことで、彼の想像の軌跡をとらえなおします。

  • 開催期間:2025年1月18日(土)~ 3月16日(日)
  • 観覧料:一般1,800円、高・大生1,200円 中学生以下無料 
    【平日限定券】一般シングル1,300円、一般ペア2,400円

愛知県美術館 基本情報

  • 住所:名古屋市東区東桜1-13-2 愛知芸術文化センター10階
  • アクセス:地下鉄名城線「栄駅」より徒歩3分
  • 開館時間:10:00~18:00(金曜日は20:00まで) ※ 入館は閉館時間30分前まで
  • 休館日:月曜日(祝日の場合は直後の平日)、年末年始、臨時休館あり
  • 入場料:【企画展】展覧会により異なる【コレクション展】一般500円 高大生300円 中学生以下無料

ヤマザキマザック美術館(名古屋市東区)

内装にもこだわったロココ芸術絵画が豊富な美術館

ロココからエコール・ド・パリまで、18世紀から20世紀にかけてフランスで活躍した作家の絵画を中心に所蔵している美術館。フランス美術300年の歴史を一望する構成となっており、当時のガラス作品や、フランスから移築されたアール・ヌーヴォー建築の食堂なども再現展示されています。

展示室は天井が高く、作品同士も余裕を持って展示されているので、一つずつの作品を落ち着いて鑑賞することが可能です。

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展示室内の作品の撮影(個人使用に限る)ができたり、常設展でも無料の音声ガイドサービスがあるのが嬉しいポイント!

館内には、本格的なフレンチやイタリアンが楽しめるレストランや、気軽に立ち寄れるカフェ、ワインバーがあり、芸術にふれながらゆっくりとした時間が過ごせます。

特別展「布施知子 ORIGAMI―紙の鼓動―」

11月末から開催される展覧会は、世界的に有名な折り紙作家・布施知子の作品展「ORIGAMI ―紙の鼓動―」。紙を折ったパーツを組み合わせて立体作品を作る「ユニット折り紙」の第一人者として知られる布施氏。

今回の展覧会では上記の折り方に加え、「スパイラル折り」「無限折り」など多種多様な折り方によって無限の形と美しさを見せる折り紙の数々を展示。「折り紙」の固定観念を覆すような変幻自在の造形美をぜひ目の当たりにしてみてください。

  • 開催期間:2024年11月29日(金)~2025年3月23日(日)
  • 入館料:一般1300円、小中高生500円、小学生未満無料

ヤマザキマザック美術館 基本情報

  • 住所:名古屋市東区葵1丁目19-30
  • アクセス:地下鉄東山線「新栄町」駅 1番出口直結
  • 営業時間:10:00~17:30(入館は17:00まで) ※土日は17:00まで
  • 休館日:月曜日(祝日の場合はその翌平日)、年末年始、展示替期間

豊田市美術館(豊田市)

建物自体が作品のような美術館

豊田市の市街地を一望できる場所に立地する豊田市美術館。谷口吉生氏によるデザインの建物は日常との距離をとるため入り口にあえて湾曲したアプローチが設置されており、一歩一歩進むごとに建物が見えてくるという素敵な仕掛けが。

乳白色のガラスから差し込む柔らかな光で、明るく照らされる館内は、それぞれの展示コーナーに異なる材質が使われており、作品を引き立てる工夫がなされています。

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敷地内にあるレストランでは、美しい風景を眺めながら作品にちなんだ料理が食べられ、茶室では、季節の和菓子と抹茶を楽しむことができますよ。

展覧会「しないでおく、こと。― 芸術と生のアナキズム」

次の展覧会は、「しないでおく、こと。― 芸術と生のアナキズム」。芸術が元来持っている、制度化されたものへの抵抗、逃走の姿勢=アナキズムに焦点をおき、その可能性を問い直すことがテーマです。

本展では実際に、芸術と社会どちらとも接点を持ちながら軽やかに抵抗・逃走する姿勢をもち、あえて「しないでおく」ことを選択することも視野に入れて活動する人々の創作活動を紹介。

芸術というもの自体の捉え方に切り込んでいく展覧会となっています。

  • 開催期間:2024年10月12日[土]‐2月16日[日]
  • 料金:【前売券】一般1300円、高校・大学生900円、中学生以下無料

豊田市美術館 基本情報

  • 住所: 豊田市小坂本町8丁目5-1
  • アクセス:名鉄「豊田市」駅下車徒歩約15分
  • 営業時間:10:00~17:30(入館は17:00まで)
  • 定休日:月曜日(祝日除く)、展示替え期間、年末年始
  • 観覧料:一般1000円、高校・大学生800円、中学生以下無料

メナード美術館(小牧市)

豊かな自然の中で芸術に出会える美術館

メナード美術館は、化粧品メーカー「メナード」の創業者である野々川大介・美寿子夫妻が収集した美術作品を展示している美術館です。

小牧城を東に15分ほど移動したところにあり、豊かな自然と落ち着いた雰囲気の中で、日常をはなれてゆっくりと芸術鑑賞ができます。美術に詳しくない方でも、休日のひとときを過ごすのにおすすめです。

展覧会「歳時記 秋の彩りから冬色へ」

メナード美術館では、春夏秋冬に応じた展覧会が開催されています。2024年の秋からは「歳時記 秋の彩りから冬色へ」を開催。

今回は、日本画・日本洋画・工芸など約50点を展示し、秋から冬へ移り変わる季節のうつろいを感じることができます。ぜひ歳時記をめくるように、コレクションが見せる季節の情景をお楽しみください。

  • 開催日:2024年10月5日(土)~12月22日(日)
  • 料金:一般1000円 高大生600円 小中生300円

メナード美術館 基本情報

  • 住所:愛知県小牧市小牧五丁目250番地
  • アクセス:名鉄バス「メナード美術館前」すぐ
  • 営業日:10:00~17:00(最終入館は16:30まで)
  • 定休日:月曜日(祝休日の場合は直後の平日)、展示替等による臨時休館、年末年始
  • 料金:一般1000円 高大生600円 小中生300円

名都美術館(長久手市)

近現代の日本画を多数収蔵する美術館

リニモ「杁ヶ池公園」からすぐに位置する名都美術館は、横山大観、川合玉堂など、主に近現代の日本画が充実している美術館です。常設展示はなく、季節やテーマに合わせた所蔵品展や企画展・特別展を開催。ワークショップや美術講座なども行われます。

特別展「没後15年 平山郁夫―久遠の理想を追う―」

12月まで開催される特別展は、没後15年となる平山郁夫を回顧するコレクション展。仏教伝来やシルクロード、日本文化を象徴する歴史文化遺産などをテーマにした作品を手がけ、平成10年(1998年)には文化勲章も受賞し日本画壇に名を刻んだ平山。

本展覧会では、全国屈指の平山郁夫コレクションを誇る佐川美術館(滋賀県守山市)から本画と素描70余点を出品。「平和の祈りーサラエボ戦績」など、普段は佐川美術館でしか見られない作品も特別に見られます。

  • 開催日:2024年10月11日(金) ~ 2024年12月8日(日)
    【前期】10月11日(金)~11月10日(日)
    【後期】11月12日(火)~12月8日(日) ※前後期で全ての作品が入れ替わります。
  • 料金:一般1100円、大・高生800円、中学生以下無料

名都美術館 基本情報

  • 住所:長久手市杁ケ池301
  • アクセス:リニモ「杁ヶ池公園」駅から徒歩約5分
  • 営業時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 定休日:月曜日

一宮市三岸節子記念美術館(一宮市)

日本を代表する女性洋画家の美術館

一宮市出身の洋画家、三岸節子をたたえ、作品を収集・展示した美術館です。三岸節子の生家跡に建てられた美術館は、敷地内にあった織物工場を思わせる「のこぎり屋根」や、ヴェネチアをイメージした水路など、彼女にゆかりのあるデザインになっています。

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自ら「花の画家」と称した彼女が生涯にわたって描いた作品の数々が常設展示されているほか、さまざまな作家の企画展も人気を集めています。

館内にはこじんまりとした喫茶室があり、挽きたてのコーヒーと地元産のお菓子が楽しめますよ。

一宮市三岸節子記念美術館 基本情報

  • 住所:一宮市小信中島郷南3147-1
  • アクセス:JR「尾張一宮」駅➙名鉄バス「起(おこし)行」➙「起工高・三岸美術館前」から徒歩約1分
  • 営業時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 定休日:月曜日、祝日の翌日(土・日曜の場合開館)
  • 料金:一般320円、高大生210円、中学生以下無料

岡崎市美術博物館(岡崎市)

エントランスのアトリウムが美しい自然に溶け込んだ美術館

【最新情報】改修工事のため、2024年9月24日(火)~2026年6月末日まで休館

岡崎中央総合公園内にある岡崎市美術博物館は、環境や風景に配慮したデザインで知られる栗生明氏の設計により、地形を活かして建てられた美しい美術館です。

心がテーマの「マインドスケープ」美術館として、西洋のバロック絵画から現代美術まで「心」を伝える作品が展示されているほか、徳川家康にまつわる資料や、当時のやきものや絵画などが収蔵されています。

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隣接するカフェレストランでは、見晴らしの良いテラス席に座り、岡崎市内を一望しながら食事を楽しむことができます。

岡崎市美術博物館 基本情報

  • 住所:岡崎市高隆寺町字峠1番地
  • アクセス:名鉄「東岡崎」駅からバス「中央総合公園行」乗車、「美術博物館」下車徒歩5分
  • 営業時間:10:00~17:00(最終入場は16:30)
  • 定休日:月曜日(祝日の場合翌平日)、年末年始
  • 料金:展覧会により異なる

おかざき世界子ども美術博物館(岡崎市)

子どものための体験型アートミュージアム

世界で初めての本格的な子どもの美術館、おかざき世界子ども美術博物館

「THINK(考える)」、「SEE(見る)」、「DO(作る)」の3つをテーマに、世界の名だたるアーティストが10代の頃に手がけた作品が展示されているほか、国内外の絵本や美術書に触れられます。

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美術館に併設された「親子造形センター」では、絵画、工作、粘土、EB(EB硬化)と4つの教室があり、それぞれの作品作りが体験できます。

子どものための美術館ですが、展示作品も体験プログラムも充実しており、大人も十分楽しめる人気スポットになっています。

おかざき世界子ども美術博物館 基本情報

  • 住所:岡崎市岡町鳥居戸1-1
  • アクセス:名鉄「美合駅」から徒歩30分
  • 営業時間:9:00~17:00
  • 定休日:月曜日、祝日の翌日、年末年始、展示替え日
  • 料金:【展覧会】企画展により異なる【教室】100円~1000円

三河工芸ガラス美術館(西尾市)

巨大万華鏡の中で写真撮影できる体験型ミュージアム

巨大万華鏡「スフィア」の中で写真が撮れることからSNSで話題になり、フォトジェニックな美術館として注目されています。

音と光による仕掛けが施されたガラス作品は、それぞれ幻想的な美しさが楽しめ、鏡張りの「彫刻鏡の部屋」では、合わせ鏡で無限に広がる不思議な世界を体験できます。

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1階の体験教室で行われるステンドグラスでガラスアートを作るワークショップや、ガラス製のアクセサリーが購入できるミュージアムショップも人気です。

三河工芸ガラス美術館 基本情報

  • 住所:西尾市富山町東郷5
  • アクセス:名鉄バス 下矢田経由刈宿行「上矢田北」下車徒歩5分
  • 営業時間:10:00~17:00
  • 定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)、第一火曜日
  • 料金:一般1000円、小人(小学生)600円、幼児(3歳以上)400円

高浜市やきものの里かわら美術館・図書館(高浜市)

かわらを中心に様々な展覧会やイベントが行われる文化施設

瓦の生産量で日本一を誇る「三州瓦」の中心産地、高浜市にある美術館・図書館です。

瓦を運搬する「千石舟」をモチーフにした外観デザインの美術館には、三州瓦のコレクションから世界の瓦まで幅広く展示されています。

ここにしかない「かわらポスト」
森前公園

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多様なワークショップやマルシェなどのイベントも幅広く開催。併設する森前公園ではフレンチを提供するレストランや、海の生き物が隠れる瓦のレリーフなどもあります。

展覧会「美術鑑賞の「さしすせそ」」

11月末から開催の展覧会は、鑑賞をテーマにした「美術鑑賞の「さしすせそ」」。瓦だけでなく、屋根の風景に関するものや郷土作家を中心にコレクションを所蔵するかわら美術館。今回は時代や技法の枠組みをはなれて、主題さえ保留にしながら約70点の所蔵作品を紹介します。

テーマになっている「さしすせそ」は、今回は美術鑑賞のヒントとして「作品」「色面」「スケッチ」「線描」「想像力」として分類。これらの視点から、作品の面白さを再発見することができるはず。

  • 開催日:2024年11月30日(土) 〜2025年2月9日(日)
    【前期】2024年11月30日(土)~ 12月26日(水)
    【後期】2025年1月4日(土)~ 2月9日(日)
  • 料金:300円 中学生以下無料

高浜市やきものの里かわら美術館・図書館 基本情報

  • 住所:高浜市青木町九丁目6-18
  • アクセス:名鉄三河線「高浜港」駅下車、徒歩約10分
  • 営業時間:10:00~17:00(観覧券の販売は16:30まで)※ 図書利用は10:00~18:00
  • 定休日:月曜日、火曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
  • 料金:【常設展示】 無料【特別展・企画展・館蔵品展】展覧会により異なる※ 中学生以下は無料

刈谷市美術館(刈谷市)

茶室で呈茶も楽しめる美術館

刈谷市美術館は、公立の美術館として愛知県全域をはじめ地元アーティストの作品を中心に、絵画や彫刻といったさまざまな作品が収蔵しています。

常設展示は、テーマに沿って年に数回の展示替えが行われ、国内外の絵本やグラフィックデザイン、アニメーションをテーマにした、ユニークな企画展も開催されています。

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敷地内に建てられた茶室では、一服300円で呈茶サービスが受けられるので、芸術鑑賞のお供に抹茶と和菓子を楽しんではいかがでしょうか。

刈谷市美術館 基本情報

  • 住所:刈谷市住吉町4丁目 5番地
  • アクセス:JR東海道本線・名鉄三河線「刈谷」駅南口より徒歩約10分
  • 営業時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 定休日:月曜日、祝日の翌日
  • 料金:【企画展】展覧会により異なる【コレクション展】無料

碧南市藤井達吉現代美術館(碧南市)

歴史的まちなみに溶け込んだ現代建築

藤井達吉は、日本画、油彩画、陶芸、木工と、作品が多くの分野に及び、日本近代工芸のパイオニアとして知られる愛知を代表する芸術家。

2023年5月にリニューアルオープンした藤井達吉現代美術館は、子どもから大人まで参加できるワークショップや企画展も開催され、地域に寄り添った美術館です。藤井の作品だけでなく、碧南の歴史に関わる史料や文化財などが常設展示されています。

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外観は透明感あるガラスと墨色タイル張りで、歴史的なまちなみに調和した現代建築となっています。

碧南市藤井達吉現代美術館 基本情報

  • 住所: 碧南市音羽町1丁目1
  • アクセス:名鉄三河線「碧南」駅より徒歩6分
  • 営業時間:10:00~18:00 ※特別展入場は17:30まで
  • 定休日:月曜日(休日の場合はその翌日)、年末年始
  • 料金:【常設展】無料【企画展】展覧会により異なる

愛知県陶磁美術館(瀬戸市)

土に出会う、やきものの美術館

古代から現代までのやきものや、世界の名品およそ600点が常設展示されており、時代や地域ごとの魅力的なやきものが鑑賞できます。

予約がいらないため気軽に陶芸が楽しめるロクロを使った作陶や絵付け体験のほか、地元のアーティストや学芸員を講師に開催されるワークショップも人気があります。

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館内の図書室では、陶磁器に関わるさまざまな蔵書が閲覧でき、陶磁器の歴史や種類が学べます。

2023年6月19日から2025年3月31日まで、改修工事のため休館しています。

愛知県陶磁美術館 基本情報

  • 住所: 瀬戸市南山口町234
  • アクセス:リニモ「陶磁資料館南」駅下車徒歩10分
  • 営業時間:9:30~16:30(入館は16:00まで)
  • 定休日:月曜、年末年始
  • 料金:【常設展】一般400円、高大生300円、中学生以下無料

愛知の美術館で芸術に親しむ休日を

愛知県内の美術館では、地元のアーティストから世界的に有名な芸術家の作品まで、さまざまなアートが楽しめます。

茶室や、カフェ、レストランを併設している美術館も多く、作品を楽しみながら美術館グルメを味わえば、より充実した時間が過ごせそうです。

地元の方も、旅行・観光で訪れた方も、日頃の忙しさを忘れ、静かな美術館で芸術に親しんでみてはいかがでしょうか。